訪問看護システムとは?導入メリットやシステムの選び方をご紹介
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この記事は2024年7月時点の情報をもとに執筆しています
株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部
看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。
目次
訪問看護ステーションの業務は、利用者への看護業務だけではなく、レセプト請求や帳票などの書類作成業務など様々です。さらに経営者の方は、職員の勤怠管理や給与計算、会計管理等の業務も行う必要があります。
たくさんの業務に追われる中でも、訪問看護の本来の目的である「利用者に向き合い、本質的なケアを提供したい」と考える方は多いのではないでしょうか。その想いの実現のためにも、訪問看護システムを活用し、業務の効率化や生産性の向上を図りましょう。
この記事ではこれから訪問看護ステーションを開業する方や、現在訪問看護ステーションを経営・管理されている方に向けて、訪問看護システムの機能や導入メリット、システムの選び方について詳しく説明しています。
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訪問看護システムとは?
訪問看護システムとは、訪問看護ステーションの「レセプト作成・請求業務」、「訪問看護計画書等の帳票作成業務」、「利用者情報の管理」、「職員のスケジュール管理」などの業務を行うシステムのことを指します。
訪問看護システムは様々なメーカーが発売しており、中には一部の機能に特化したものや、複数の機能を総合的に提供しているシステムもあります。
一部の機能に特化した訪問看護システムには、レセプト作成・請求機能のみのシステム、訪問看護記録書Ⅱの作成に特化したシステム、職員のスケジュール管理機能のみに特化したシステムなどがあります。一方で、複数の機能を総合的に提供しているシステムは、これらの主な機能を全て兼ね備えているシステムがあり、主たる機能が揃っているだけでなく経理・財務・人事労務といった、事業所の経営に必要なバックオフィス機能も備えているシステムもあります。
訪問看護システムの機能の例
機能 | 詳細 |
レセプト作成・請求 | 介護保険・医療保険のレセプトの作成 国保連や支払基金等への伝送、利用者への請求 |
看護記録・帳票作成 | 以下のような帳票の作成 ・訪問看護計画書 ・訪問看護記録書 ・訪問看護報告書 ・情報提供書 ・看護サマリ など |
利用者情報の管理 | ・氏名・生年月日等の基本情報 ・病歴、服薬歴やADL等療養に関する情報 ・医療保険証・介護保険証の情報 ・公費情報 ・訪問看護指示書の情報 ・関係事業所情報(他の訪問看護事業所番号等) ・利用料を引き落とすための口座情報 など |
訪問スケジュール管理 | 利用者への訪問予定と職員のスケジュール調整 シフトの調整 |
経営支援(バックオフィス) | ・勤怠管理 ・給与計算 ・経理 ・会計管理 ・口座振替、給与振込 ・消耗品、リース品等の購買 |
医療保険のオンライン請求は2024年12月に義務化
2024年12月から、医療保険の訪問看護のオンライン請求(電子化)が義務化されます。そのため、訪問看護のシステムを選ぶ際には「オンライン請求に対応しているかどうか?」という観点も重要になるでしょう。
オンライン請求について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
訪問看護システムを導入するメリットとは?
では、訪問看護システムを導入するメリットをご紹介します。
レセプト業務・帳票作成の効率化
訪問看護システムを導入することで、レセプトや帳票作成の効率化が期待できます。
日々の訪問看護の記録が自動でレセプトの実績に反映され、手動の転記作業が不要になります。
また、利用者の基本情報や過去の帳票の内容を連動・コピーする機能があるシステムの場合は、手書きや文章作成ソフトによる作成と比較し、記録時間の短縮につながるでしょう。
電子カルテ機能がある訪問看護システムを利用することで、外出先からでも看護記録や計画書の作成が可能になり、印刷やファイリングの手間を省き、ペーパーレス化を進めることができます。
情報やデータの共有ができる
訪問看護システムの中で利用者の情報や状態、写真などのデータを共有ができることもメリットのひとつです。近年はクラウド型の訪問看護システムが主流になっているため、インターネット上でデータの共有が可能です。
職員間で利用者の状態や申し送り事項の共有を行う際、訪問看護システム内でリアルタイムに情報が閲覧でき、電話やメモでの申し送りよりも効率化します。情報共有に写真を活用することで、文章では伝わりにくい褥瘡の状態やリハビリの経過がより簡単に、分かりやすく共有できます。ケアマネジャーや主治医への共有の際も便利です。
経営分析ができる
訪問看護システムにはレセプトのデータが蓄積されるため、データを経営分析に活用することもできます。
毎月の売上額や訪問件数、要介護度別の利用者人数、加算の取得件数などのデータを出力し、職員の稼働率や生産性を把握したり、職員の採用や利用者獲得の営業など、経営上で必要なアクションの判断に活用することができます。
生産性の向上
様々な機能を活用することで、訪問看護ステーション全体の生産性を向上することができる、というメリットがあります。
具体的には、レセプト業務や帳票作成が効率化されて残業時間が削減し、人件費が抑えられたり、紙の業務を減らすことで紙代・印刷代・FAX代等のコスト削減が可能です。また、クラウド型の訪問看護システムや電子カルテとタブレットやスマホを導入することで、利用者宅への直行直帰といった働き方が実現し、職員の労働時間・環境が改善され、定着率の向上や離職率の低下に繋げることもできるでしょう。
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訪問看護システムの選び方は?注意点を踏まえた4つのポイント
訪問看護システムを選ぶ際に、注意していただきたい点があります。それは『ステーションの運営上、持続可能なシステムであるかどうか?』という観点です。
そこで、ここからは訪問看護システムの導入を検討する際の注意点と、注意点を踏まえたシステムの選び方について4つポイントをご紹介します。
①職員が使いこなせそう?使いやすさを確認する
職員にとって使いやすいシステムの選定をすることを意識しましょう。
レセプト作成機能やスケジュール管理機能など1つの機能に特化したシステムか、訪問看護ステーションの経営全体をカバーする機能がついている訪問看護システムが良いのかは、導入したい訪問看護システムに求める機能や効果を把握し、検討を進めます。
また、自社の訪問看護ステーションにとって使いやすいかどうかは、訪問看護システムのホームページやパンフレットだけでは分かりません。必ずデモンストレーションを受け、実際のシステムの機能の使い勝手を確認して、導入前の不明点を消化するようにしましょう。
②困ったときはどうする?サポート内容を確認する
システムの操作方法などがわからない時や、緊急時のサポート体制も重要なポイントです。
サポート内容は事業所への訪問やZoom(WEB会議システム)やメール等のオンラインなど、訪問看護システムを提供するメーカーによって様々です。レセプト業務に関する問い合わせが多くなる月末月初にカスタマーサポートへの電話が繋がりやすいかといった点も確認しましょう。
③価格設定は大丈夫?料金体系(価格・費用)を確認する
料金も訪問看護システムによって様々です。主に次の項目の価格や条件を確認し、継続的に使い続けた場合の年間費用や、収支への影響などを事前に計算しておきましょう。
初期費用
料金体系(月額料金制、従量課金制など)
基本料金
保守・サポート費用
法改正時のアップデート費用
解約違約金(最低契約期間)
機能追加によるオプション料金
④情報の連携はできる?システム間連携の有無を確認する
導入を検討しているシステム同士の連携の有無も確認しておきましょう。
1つの機能に特化した訪問看護システムではその機能自体の使い勝手や操作性を確認すればよいですが、複数の機能がある訪問看護システムを検討する際は、レセプト機能や帳票作成、スケジュール管理機能などを個別に確認する以外にも、それぞれの連動性も確認すると良いでしょう。
訪問看護で活用できるシステムの具体例
1.訪問スケジュール作成の『ZEST』
訪問スケジュール自動作成クラウド『ZEST』は、AIが搭載されたスケジュール管理システムで、作成が大変な訪問スケジュールを最短1秒(※)で作成することが可能です。
AIが以下のような条件を考慮し、最適と判断した訪問スケジュールを自動で生成し提案します。
利用者に必要なケア内容と職員のスキル・資格のマッチング
勤務シフト
利用者の担当制度(受け持ち制・チーム制)
ローテーション
複数名による同行訪問
施設や夫婦両名への訪問
など
価格は事業規模に応じた従量課金制で、初期費用、基本使用料、更新料、サポート費用は0円です。
※データ量、ネット環境、条件の複雑さによって、時間の変動があります。
2.電子カルテ・請求システムが一体型の『カイポケ訪問看護』
『カイポケ訪問看護』は、今回ご紹介した訪問看護ステーションの経営全般をカバーする機能を兼ね備えたシステムです。医療・介護保険のレセプト作成・請求機能はもちろん、シフトや利用者情報、写真の共有ができる電子カルテをはじめ、経理・財務・人事労務機能まで、訪問看護ステーションの経営を支援する40種以上のサービスを提供しています。
『カイポケ訪問看護』は職員数や訪問件数を問わず月額25,000円(税抜)の定額料金で、疑問や不安を一緒に解決する訪問看護に特化したカスタマーサポートが、医療・介護保険請求や電子カルテの活用を総合的に支援しています。多くの訪問看護ステーションに選ばれ、全国で5,000を超える訪問看護ステーションにご利用いただいています。
『カイポケ訪問看護』を導入した方の声①
合同会社ManaLea0(マナレアゼロ)津越可奈子代表は、『カイポケ訪問看護』を選んだ経緯や理由について以下のように述べています。
経営者としては、電子カルテとレセプト機能を持つソフトの導入はもちろん必須と思っていましたし、導入費用や月々の利用料を考えるとカイポケ一択でした。
(引用元:口座振替にネット環境整備も―開業準備はカイポケに丸ごとお任せ|カイポケ訪問看護)
コスト面に加えてカイポケは、職員の給与計算や口座振替機能など必要なものが網羅されている面が魅力でした。さらにはネット環境の整備なども含めて、「必要な準備はとりあえずカイポケに頼んだら全部できる」と思っていたのも選んだ理由です。
『カイポケ訪問看護』を導入した方の声②
リハビリ訪問看護ステーションさくらの新井様は、『カイポケ訪問看護』の機能や導入効果について以下のように述べています。
カイポケの電子カルテは情報の連動性がよく、タイムラグが発生しない点も他社との違いでした。パソコンで登録した訪問予定がリアルタイムで電子カルテ上に出てくるので、スタッフは予定の確認がしやすいです。特に新しい利用者様の訪問予定は、スタッフの訪問ルートに配慮し調整する必要があります。日々訪問に動いてくれているスタッフへの配慮にも、情報共有がすぐにできるカイポケの電子カルテは役立っていると思います。
写真の活用も行っていて、カルテの情報は全て写真で撮影し、カイポケのアルバムに保管しています。カルテを持ち歩いている感覚で訪問先ですぐに情報が確認できるので安心ですし、書類の紛失のリスクがなく、パスワード管理で安全に秘密保持ができています。
(引用元:月額定額制だから、経営が見通せる!「暮らしを見る」訪問看護の実現と発展|カイポケ訪問看護)
導入事例の詳細や活用例、料金プランについては以下の資料で詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。
まとめ
今回は訪問看護で活用できるシステムについて、主な機能やメリットをご紹介しました。訪問看護の利用者数は、医療保険で約28.9万人、介護保険で約55.4万人(令和1年6月時点)でその数は年々増えていると言われています。ますます需要が高まる訪問看護ステーションにとって、業務の効率化や生産性の向上は欠かせない取り組みとなっています。
これから訪問看護ステーションの開業をお考えでシステムの導入を検討している方や、現在利用している訪問看護システムを見直したいという方は、是非一度「カイポケ訪問看護」をご検討ください。
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