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訪問看護ソフト10社とソフト選びの流れ・比較ポイントを解説

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この記事は2023年7月時点の情報をもとに執筆しています。

訪問看護ソフト10社とソフト選びの流れ・比較ポイントを解説
合同会社Mind share 代表 前原 扶幸

合同会社Mind share 代表 前原 扶幸

大学卒業後、介護士としてキャリアをスタート。その後訪問看護や訪問マッサージの事業所で営業活動の経験を積み、2022年に合同会社Mind shareを設立。現在は訪問看護・訪問診療等の在宅分野の営業支援を中心に事業所の支援事業を行っている。また、30,000件の営業経験で培ったノウハウを反映した訪問領域の事業者向け営業管理ツール「つなぐけあ」の開発アドバイザーを担当。

目次

事業所の状況に合ったソフトを見つけるには、各社が公表している情報を集めて比較する必要があります。

「現在使用しているソフトが使いにくく、事業所の状況に合ったソフトに切り替えたい」
「導入を検討しているソフトをわかりやすく比較したい」
「ソフトの料金が負担になっていて切り替えたい」
「従量課金制でコストが高く定額制の電子カルテに切り替えたい」

といった悩みを抱えつつも、日々の業務が忙しく、なかなかソフト選びのための情報収集や比較検討に時間を割けないという方も多いのではないでしょうか。

ですが、訪問看護向けのソフトは数が多く、今のソフトよりも使いやすいソフトもきっとあるはずです。ぜひ、お時間を作っていただき、情報収集・比較していただきたいと思います。

効率的に比較するために、比較するポイントを明確にすることが大切です。訪問看護ソフトの比較するポイントとして、導入方式(クラウドorインストール型)、機能、契約形態、料金体系、サポート体制の5点が挙げられますので、このポイントで比較しましょう。

このページでは、代表的な訪問看護ソフトと、ソフトを選定する際の比較するポイントについて詳しく説明しています。ぜひ、ソフトを決める際の参考にしてください。

※監修者は訪問看護ソフトを選ぶ流れや訪問看護ソフトを比較するポイントの内容を監修しており、他社ソフトとの比較表や具体的な電子カルテサービス・メーカーの説明箇所には関わっておりません。

より良い訪問看護ソフトを選ぶために

訪問看護ソフトの活用で効果を出すには、導入前のしっかりとした検討が必要です。訪問看護ソフトの導入・切り替えの際に十分な検討がされていないと、結果として事業所の状況に合っていないソフトを導入してしまい、費用に対して思ったような効果が得られない、ということもあります。

そのような事態を回避するためにも、ソフトを選ぶ際には事前の情報収集や比較検討が非常に重要です。

十分に検討しなかった場合

  • 価格のみでソフトを決めたが、使ってみたら欲しい機能が付いていなかった

  • 導入時の料金のみで選んでしまったが、訪問件数の増加に伴い予算を超過してしまった

  • 職員がタブレットを上手く使いこなせず、オンコール時の対応で混乱してしまった

十分に検討した場合

  • やや費用は高いが、欲しい機能が網羅されており業務効率化に成功した

  • あらかじめ追加費用を把握できたため、より事業所の予算感に合うソフトを選ぶことができた

  • 職員目線でも使いやすいソフトを選ぶことができ、緊急時にもスムーズに対応できた

訪問看護ソフトを選ぶ流れ

事業所の状況に合ったソフトを選ぶ上で、導入ソフトの決定までにやらなければならないことを整理しました。ソフトを選ぶ上で押さえておきたいポイントについて情報をまとめ、比較を行っています。

1.ポイントの整理

事業所の状況に応じて重視するポイントを事前に整理しておくことで、スムーズに比較することができます。

2.比較・検討

整理したポイントをもとに情報収集を行い、候補ソフトの比較・検討を行います。情報収集はインターネットで検索してソフトのホームページを確認したり、XやInstagramなどのSNSで繋がった経営者や管理者に使用感や費用感について意見交換やアドバイスをもらったり、資料請求の問い合わせをする方法が一般的です。

また、都市部では介護・医療業界に関する展示会が開かれることもあり、ソフトのメーカーが出展している場合はソフトの紹介をしていれば、直接ソフトの画面や機能を見ることができます。

3.導入ソフトの決定

導入するソフトがある程度固まってきた段階で、無料体験や無料デモを受け、実際の操作感を現場職員と一緒に確かめることをおすすめします。

訪問看護ソフトを比較するポイント

訪問看護ソフトを選ぶうえで注目するべき比較ポイントを説明します。

訪問看護ソフトは様々な特徴のものが開発されているため、選ぶうえでのポイント・基準を整理することが重要です。ここでは、以下の5つのポイントに沿って訪問看護ソフトを比較していきます。

  • 導入方式

  • 機能

  • 契約形態

  • 料金体系

  • サポート体制

【1】訪問看護ソフトを導入方式で比べる

訪問看護ソフトの使用環境は、ソフトの導入方式がクラウド型かインストール型かで大きく変わります。どちらの方が良いかは、利用シーンを想定してソフトの導入方式を検討しましょう。それぞれのメリットとデメリットは次のような点が挙げられます。

クラウド型のメリットとデメリット

クラウド型のメリットは、インターネットにつながればソフトを使用できるという点です。事業所だけでなく、外出先や自宅でもソフトの全ての機能が利用可能です。また、PCだけではなく電子カルテ用のスマホやタブレットからも利用できます。報酬制度の改正などにも、バージョンアップや更新は自動で素早く対応が可能です。

一方クラウド型のデメリットは、カスタマイズに制限があることが多い点です。ソフトの販売業者が提供するプランや機能に縛りがあることが一般的です。

インストール型のメリットとデメリット

インストール型のメリットは、利用するPCに専用のソフトウェアをインストールするため、インターネット環境が無くても利用できます。カスタマイズ性もクラウドと比較して高いことが多いです。また、情報を外に持ち出せないという点ではクラウド型よりもセキュリティが高いと言えます。

一方インストール型のデメリットは、インストールしたPCでしか利用できないことです。また、報酬制度の改定などでバージョンアップが必要な場合も、自動で対応ができず、手動で更新しなければならないソフトもあります。

訪問看護ソフトの導入方式についてカイポケと他社ソフトを比較します。

カイポケ A社ソフト B社ソフト C社ソフト
ソフトの種別 クラウド型 クラウド型 クラウド型/インストール型 クラウド型
インターネット環境 必要 必要 伝送のみ必要 必要
PC台数制限 なし なし あり なし
外出先利用 △一部機能利用可能
更新・法改正対応 自動・無料 自動・無料 手動・一部有料 自動・無料
セキュリティ

【2】訪問看護ソフトを機能で比べる

ソフトの選定において、導入によって事務作業をどれだけ削減し効率化できるかは重要なポイントです。機能の比較ではメインで活用する帳票の作成機能、伝送機能、シフト管理機能、タブレット対応を主に確認しましょう。

訪問看護記録書などの記録業務から保険請求の伝送までを連動して行うことができるか、タブレットなどのデバイスを用いて、隙間時間の活用や情報共有の円滑化ができるかなど、事業所で課題となっている事務作業の時間を削減できる機能があるか、検討しましょう。

訪問看護ソフトの主な機能について、カイポケと他社ソフトを比較します。

カイポケ A社ソフト B社ソフト C社ソフト
記録・帳票作成 ◎カスタマイズ可能
記録とレセプト連動
伝送機能 △オプション機能 ✕別ソフトが必要
シフト管理 △オプション機能
タブレット(電子カルテ)対応

次に、周辺サービスについても比較してみましょう。

訪問看護の生産性向上が求められる中で、請求機能だけでなく事業所の運営を支援する様々な機能・サービスが搭載されたソフトが登場しています。開業支援サービス、勤怠・労務管理、給与計算・給与振込や利用者請求の口座振替サービスなど、事業所の課題に対して役立つ機能に注目しましょう。

トータル的に事業所の経営に役立つソフトを選ぶことで、事業所全体の状況が管理しやすく、業務効率化や生産性の向上だけでなく経営判断もしやすくなるというメリットがあります。一方で、使い切れない機能に費用がかかってしまうというデメリットが発生する場合がありますので、注意しましょう。

カイポケ A社ソフト B社ソフト C社ソフト
勤怠管理 △オプション機能 △オプション機能 △オプション機能
給与管理 △オプション機能 △オプション機能 △オプション機能
口座振替
会計管理 △オプション機能 △オプション機能
営業支援 △オプション機能
開業支援

【3】訪問看護ソフトを契約形態で比べる

契約形態は、ソフトとタブレット(デバイス)で異なることがあります。

ソフトの契約形態

ソフトの契約形態には、大きく分けて月額料金、従量課金、リース契約の3つがあります。

月額料金はその名の通り、月に決まった料金を支払う方式です。支払額が一定なので、ソフトにかかる費用の見通しが立てやすいというメリットがあります。

従量課金は、訪問件数や利用者の人数、職員数によって月に払う費用が変動する方式です。利用者数の少ない開業初期には費用が抑えられるというメリットがありますが、事業の規模が拡大するとコストが膨らんでしまうことに注意が必要です。

リース契約は、「期限付きでソフトの使用権ライセンス」に対してリースを組むという考え方です。リース料は契約時から一定のため値上がりすることはないというメリットがありますが、一般的に途中解約することはできません。

カイポケ A社ソフト B社ソフト C社ソフト
契約形態 月額料金 従量課金 リース契約 月額料金
初期導入費用 なし なし あり あり
最低契約期間 なし 2年 5年 なし
違約金 なし あり あり なし

タブレット(デバイス)の契約形態

タブレット(デバイス)の契約形態は主に月額レンタルとリース契約の2種です。 月額レンタルは、途中の解約が可能な契約です。料金内に保守サービス費用が含まれている場合もあります。保守サービスが付いていると、レンタルしたデバイスの一般的な不具合や故障の際に無償で交換してもらえます。

リース契約は、途中の解約が不可能(違約金が発生する)な契約で、料金内に保守サービス費用が含まれていない契約となります。別途、保守サービスを契約するか、保守契約を結ばずにレンタルしたデバイスの一般的な不具合や故障の際に有償で修理等を行うかを選ぶことになります。

カイポケ A社ソフト B社ソフト C社ソフト
契約形態 月額レンタル 月額レンタル リース契約 月額レンタル
最低契約期間 なし 2年 5年 なし
違約金 なし あり あり なし

【4】訪問看護ソフトを料金体系で比べる

ソフトの料金体系には、主に月額定額制と従量課金制の2種があります。

月額定額制は毎月一定の金額のみがかかるので、費用の変動が少なく、長期的な支払額の見通しが立てやすい点がメリットです。一方従量課金制は、職員数や訪問件数によって料金が変動する仕組みです。開業初期で職員数や利用者数が少ない間は月額定額制よりも安価になる場合もありますが、事業規模が拡大していくにつれて料金が値上がりしてしまう点に注意しましょう。

また、導入時の初期費用が必要になるソフトもあります。特にインストール型のソフトの場合は、月額料金が安くても、導入時に指定されるサーバーやパソコン、環境構築、インストールなどを行うことになり、高額な初期費用となってしまう場合があります。

以下の表では、訪問件数300件/月の訪問看護ステーションがカイポケと各ソフトを導入した場合の基本料金例(タブレット利用料は除く)を試算しています。導入時の負担、月々の負担、中長期で見た累計の負担に注目です。

カイポケ A社ソフト B社ソフト C社ソフト
初期費用 0円 0円 750,000円※2 150,000円
月額費用 25,000円 54,000円※1 12,500円※2 35,000円
1年累計 300,000円 648,000円 900,000円 570,000円
5年累計 1,500,000円 3,240,000円 1,500,000円 2,250,000円

※1:A社は従量課金制のため、内訳は以下で試算しています。
基本料金24,000円+訪問件数(300件)×100円=54,000円
※2:B社はインストール型のため、PC1台につき初期費用と月額費用が発生します。
※特殊な割引等は考慮しておりません。

【5】訪問看護ソフトをサポート体制で比べる

どんなに良いソフトであっても実際に切り替え・運用していく中で様々な疑問や問題が生じます。これらを解決するために、検討している段階で無料体験ができるのか、導入後に電話でのサポートはどれだけ受けられるのかなど、検討から利用までのサポート体制に注目しましょう。

また、現在訪問している利用者データの移行がスムーズに行えるかなど、ソフトの切り替えに対するサポートも重要です。

訪問看護ソフトのサポート体制について、カイポケと他社ソフトを比較します。

カイポケ A社ソフト B社ソフト C社ソフト
検討段階 無料体験 △デモのみ △デモのみ
電話サポート ○無料体験期間専属
訪問サポート △デモのみ △有料
移行段階 データ移行 ○無料・代行 ○無料 △有料 △有料
導入後 電話サポート
セミナー △有料 不明

代表的な訪問看護ソフト

訪問看護ソフトを提供している企業は多くありますが、今回は10社の特徴をご紹介します。(カイポケ訪問看護より下は五十音順)

カイポケ訪問看護(株式会社エス・エム・エス)

カイポケ訪問看護

カイポケ訪問看護は、電子カルテをはじめ、記録から医療・介護レセプトまで連動した請求機能を備えたソフトです。また、給与管理・財務支援・営業支援など訪問看護ステーションで活用できる多様な経営支援機能をクラウドで提供しています。

参考(2023年7月26日):https://houkan.kaipoke.biz/

iBow(株式会社eWeLL)

iBow

訪問看護専用 電子カルテ「iBow(アイボウ)」は、訪問看護ステーションにおける看護記録の入力や管理、看護報告書などの書類作成などの業務を軽減できる電子カルテサービスです。介護報酬や医療報酬などの改定にも随時対応。
ご利用者の看護記録を簡単に入力でき、入力した情報はリアルタイムで全員に共有・自動で集計されるので日々の業務を効率化できます。ご利用者の情報を入力すると適切な報酬や加算が表示されるので、ミス防止や請求漏れにも有効です。

引用(2023年7月26日):https://ewellibow.jp/

いきいき訪看(イキイキメディケアサポート株式会社)

いきいき訪看

訪問看護ソフトの「いきいき訪看・訪問リハ」は訪問看護・訪問リハビリ特化型のクラウドシステムです。パソコン、タブレット、スマートフォンで操作OK、訪問スタッフの直行直帰や在宅ワークを実現できます。

引用(2023年7月26日):https://www.ikiikimedicare.co.jp/

カナミッククラウドサービス(株式会社カナミックネットワーク)

カナミッククラウドサービス

カナミックの介護ソフトは計画から記録、請求まで、介護事業所の業務全般を支援するオールインワンのクラウドサービスです。業務効率化はもちろん、加算取得等もサポート。コスト削減と売上アップに貢献します。

引用(2023年7月26日):https://www.kanamic.net/care/

看護のアイちゃん(セントワークス株式会社)

看護のアイちゃん

「看護のアイちゃん」は、フィジカルアセスメントで根拠の見える看護記録が残せる『訪問看護アセスメント・業務支援システム』です。教育・情報共有ツールとして利用できるため訪問看護ステーション立ち上げ、訪問看護ソフトの見直しにご活用いただけます。

引用(2023年7月26日):https://nurse-ai.jimdo.com/

CoCoNurse(株式会社日本ケアコミュニケーションズ)

CoCoNurse

記録から請求・伝送まで網羅した「ココナース」は医療・介護保険に対応。訪看で働くナースの声を取り入れて作られた訪問看護ステーション向けクラウド型業務支援ソフト。法改正対応。サポートも充実。タブレットからも看護記録が入力でき、直行直帰も可能。

引用(2023年7月26日):https://www.care-com.co.jp/houmonkango/

ナーシングネットプラスワン(プラスワンソリューションズ株式会社)

ナーシングネットプラスワン

介護ソフト「ナーシングネットプラスワン」は使いやすさにこだわったクラウド型介護ソフトです。全国6,000件以上の事業所様に導入いただいています。ソフトから国保連伝送。介護事務作業の効率化をしっかりサポートします。

引用(2023年7月26日):https://www.nn-kaigo.jp/

響(株式会社EMシステムズ)

響

響は、介護、医療、自費にかかるすべてのプラン・実績を同一画面で処理可能なソフトです。スタッフのステータスと多様なサービス内容に応じた訪問看護独自の算定にも対応。

引用(2023年7月26日):https://emsystems.co.jp/hibiki/products/products_07/

訪問看護ステーション管理システムSP(株式会社ワイズマン)

訪問看護ステーション管理システムSP

ワイズマンの訪問看護ソフト(訪問看護ステーション管理システムSP)は訪問看護の請求から記録まで効率化し「残業時間」を大幅削減。タブレットを使った現場での「簡単入力」。介護保険・医療保険の両サービスに対応。

引用(2023年7月26日):https://www.wiseman.co.jp/products/welfare/

ほのぼのNEXT(NDソフトウェア株式会社)

ほのぼのNEXT

NDソフトウェアは72,000を超える介護、障がい福祉事業者への導入実績を誇る業界トップシェア。端末や音声での記録、センサー連携やインカムなどで業務効率化をサポート。

引用(2023年7月26日):https://www.ndsoft.jp/product/next/

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は訪問看護向けのソフトを導入・入替する時の比較のポイントと、代表的なソフト会社10社をご紹介しました。インターネットやパンフレットから各社のソフトの情報を集めて、比較検討し、皆さんの事業所に合ったソフトを選びましょう。

そして、「このソフトにしたい!」というソフトが見つかったものの、「実際に使ってみないと使いやすいかわからないから不安だ。」と思われる方も多いでしょう。

そこで当社の「カイポケ訪問看護」では、ご契約時と同じ機能・条件で効果を実感できる2ヵ月の無料体験を実施しています。無料体験期間中は、同じ担当者が専属の担当としてソフトの検討や導入をサポートしますので、気になっている機能や使用感を導入前に確認することができます。

また、訪問看護ステーションのご状況に合わせて、電子カルテや請求業務などカイポケの操作方法を、知りたい機能から優先的にご案内することも可能です。

詳しいサポート体制や詳細のお見積もりについては、下記からお問い合わせ頂けますので、是非お気軽にご相談ください。

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