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訪問看護のオンライン資格確認(マイナンバー認証)に必要なモバイル端末とは?

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この記事は2024年10月時点の情報をもとに執筆しています

訪問看護のオンライン資格確認(マイナンバー認証)に必要なモバイル端末とは?
株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。

目次

訪問看護のオンライン資格確認が2024年6月から施行されました。今回はオンライン資格確認の際に利用者のマイナンバーを読み取るために必要なモバイル端末(スマホ)の概要や対応機種、用意する方法について解説します。

訪問看護のオンライン資格確認とは?

オンライン資格確認とは、病院や薬局といった医療機関等で、患者の資格情報(健康保険証や自己負担限度額など)を、マイナンバーカードを用いて「オンライン資格確認等システム」という専用のシステムで確認できる仕組みです。

訪問看護のオンライン資格確認は2024年6月から利用が始まっています。
オンライン資格確認について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

訪問看護のオンライン資格確認は2024年12月2日~義務化

訪問看護のオンライン資格確認は、すべての訪問看護事業者が導入すべき事項となっており、2024年12月2日からは義務化されることが決定しています。

同日から健康保険証の廃止が予定されていることから、マイナンバーカードを使って資格情報の確認ができる「オンライン資格確認」の導入が進められています。

「マイナ保険証」とは?

厚生労働省等のサイトで、「マイナ保険証」という言葉を目にする方も多いのではないでしょうか。

「マイナ保険証」とは、マイナンバーカードに健康保険証の機能がついた状態のものを示します。通常のマイナンバーカードは健康保険証の機能がありませんが、別途健康保険証利用の申し込み手続き(※)を行うことで「マイナ保険証」として利用できるようになります。

※申し込み手続きは、マイナンバーの専用ポータルサイト「マイナポータル」もしくはセブン銀行ATM、各自治体の住民向け端末、医療機関や薬局の窓口に設置されている顔認証つきカードリーダーから申し込みが可能

保険証廃止までにマイナ保険証の申し込みが間に合わなかったらどうなる?

発行済みの保険証については、保険証廃止後、最大1年間、従来通り使用できるよう、経過措置が設けられる予定です。

なお、マイナンバーカードを保険証として利用登録していない方については、「資格確認書」を用いて医療機関等を受診することが可能です。また、訪問看護や訪問診療のオンライン資格確認についてもマイナンバーを保有していない場合、「資格確認書」を用いて資格確認を行います(※)。
※2024年12月2日の保険証廃止日以降

(参考:マイナ保険証の利用促進等について|厚生労働省

マイナンバーカードの読み取りはどのように行うの?

先行して開始している医療機関等では、窓口に設置された顔認証付き端末でマイナンバーを読み取り、オンライン資格確認を実施しています。

今後訪問看護では、看護師が利用者宅にて利用者のマイナンバーカードを読み取ってオンライン資格確認を行うことになります。そのため、マイナンバーカードを読み取ることができるモバイル端末等が必要となります。

訪問看護でオンライン資格確認を行うタイミングについて

訪問看護でオンライン資格確認を実施するのは、初回訪問時のみでよいとされています。

訪問看護は、職員が利用者宅に訪れる形式であり、なりすまし等のリスクが低いことから、マイナンバーの読み取りは二回目以降の訪問では基本的に不要となる予定です。

オンライン資格確認のイメージ

①マイナンバー読み取りにはNFC搭載のモバイル端末を用意する

訪問看護のオンライン資格確認では、マイナンバーを読み取る手段としてモバイル端末等の用意をすることが厚生労働省から推奨されています。

このマイナンバーを読み取るモバイル端末とは、近距離無線通信(NFC)という機能がついたスマートフォンのことを指します。

iPhoneでもAndroidでもいいの?

マイナポータルが示す対応端末には、iPhoneとAndroidの双方が対応端末として掲載されています。

全ての端末ではなく、マイナンバーの読み取りができない端末もあるので、対応するスマートフォンの一覧は、以下サイトをご覧ください。

(*マイナポータルアプリに対応しているスマートフォン等を教えてください|マイナポータル

NFC機能がある端末として分かりやすい識別情報は以下になります(※)。

端末の種類 NFC機能がある端末の識別情報
iPhone iPhone7以降(iOS 13~)の端末
Android 以下のような記載が仕様説明書等にある端末
・NFC搭載
・おサイフケータイ対応

※マイナンバー読み取りに必ずしも対応していると断言するものではありません。正確な対応端末の情報はマイナポータルのサイトでご確認をお願いします。

iPadやタブレット、パソコンでは対応できる?

iPadやタブレット、パソコン等にはNFC機能が搭載されていないことから、端末だけで資格確認を行うことはできません。

ただし、汎用カードリーダーと接続したiPadやタブレット、あるいはパソコン(Windows)等を用いてマイナンバーの読み取りを行うことが可能です。詳細は以下の参考情報をご覧ください。

(参考:【お知らせ】訪問診療等のオンライン資格確認を実施する際に必要なモバイル端末について|医療機関等向け総合ポータルサイトマイナ資格確認アプリのセットアップと使い方(iOS版)

②対応するモバイル端末等から「マイナ在宅受付Web」にアクセスする

利用宅にて実際にオンライン資格確認を行う際は、対応するモバイル端末で資格確認を行うための専用サイト「マイナ在宅受付Web」にアクセスし、利用者に画面を見せながら同意取得とマイナンバーカードの読み取り作業を進めます。

「マイナ在宅受付Web」のURLは訪問看護ステーションごとに発行されます。このURLは「オンライン資格確認等システム」から入手できるので、ステーションの職員が利用者宅でサイトにスムーズにアクセスできるようモバイル端末のブラウザアプリにブックマーク登録したり、ショートカットを登録したりするなど、事前に準備をしておくと良いでしょう。

マイナ在宅受付Webへのアクセス方法

参考:オンライン資格確認等システム運用マニュアル 訪問看護ステーション向け,p13|医療機関等向け総合ポータルサイト

「マイナ資格確認アプリ」でもマイナンバーカードの読み取りが可能

「マイナ在宅Web」のほか、「マイナ資格確認アプリ」でもマイナンバーカードの読み取りが可能です。対応するモバイル端末(※)に「マイナ在宅アプリ」をインストールし、初期設定後に利用者のマイナンバーを用いて資格確認を実施することが可能になります。

※マイナ資格確認アプリを用いたマイナンバー読み取りに対応するモバイル端末は、推奨環境に準拠するNFC機能が搭載されたiPhoneまたはAndroid端末になります。詳細は医療機関等向け総合ポータルサイトの情報をご覧ください。

(参考:【お知らせ】マイナ資格確認アプリを利用する際に必要な機器について|医療機関等向け総合ポータルサイト

マイナ在宅受付Webとマイナ資格確認アプリの違いは?

マイナ在宅受付Webはマイナンバーカードの暗証番号による本人確認のみである一方、マイナ資格確認アプリは暗証番号に加え、目視による本人確認が可能です。

ただし、診療情報等の閲覧に関する利用者の同意内容の更新や、同意の取消についてはマイナ資格確認アプリでは実施できません。

それぞれのサービスで利用できる機能の有無については、以下の表をご覧ください。

マイナ在宅受付Web マイナ資格確認アプリ
マイナンバーカードの

暗証番号による本人確認

目視による本人確認 ×
利用者の資格情報の取得
診療情報等の閲覧に関する同意の取得(登録)
診療情報等の閲覧に関する同意の更新・取消 ×

(参考:訪問看護ステーション向け運用マニュアル.p11|医療機関等向け総合ポータルサイト

対応するモバイル端末の購入費用は新品なら5~10万円ほど

マイナンバーの読み取りに対応するモバイル端末を新品で購入する場合、機種によって価格は変わるものの、1台あたりおよそ5万円~10万円ほどかかります。

また、これに加え毎月の通信費用がかかります。

オンライン資格確認の補助金の交付対象にはモバイル端末の費用も含まれている

オンライン資格確認を行う目的で対応するモバイル端末を導入する場合、端末の購入費用はオンライン資格確認の補助金の交付対象になります。

補助金の申請期間や補助金の交付額、対象となる項目は以下の通りです。

補助金申請期間

  • 2025年(令和7年)5月31日まで(※)

※2024年(令和6年)11月30日までにオンライン資格確認の導入が完了していることが条件。

補助金交付額

  • 上限42.9万円

補助金の対象となる項目

  • オンライン資格確認の導入に必要となる資格確認端末の購入等

  • レセコンに組み込むパッケージソフトの購入

  • オンライン請求回線の初期導入(回線の帯域増強 やISDNからの切り替えを含む)

  • オンライン請求回線の帯域増強、オンライン資格 確認の導入に必要となるレセコン等の既存システムの改修

  • オンライン資格確認を行うためのモバイル端末の購入やオンライン資格確認等の導入に関連する訪問看護ステーションへの実地指導等

(参考:訪問看護関係補助金の申請|医療機関等ポータルサイト

オンライン資格確認に対応するモバイル端末(スマホ)を用意する際のポイント

ここからは、オンライン資格確認対応のモバイル端末を用意する際に気を付けるべきポイントを3つご紹介していきます。

①補助金の上限額を把握した上で購入手段を決める

補助金の予算は42.9万円までと上限が決まっていることから、各社が出している料金プランなどを比較し、購入手段を決めましょう!

補助金の使い道を想定しよう

オンライン請求とオンライン資格確認を行ううえで導入するものは、主に以下の3つです。

  • 専用回線

  • 専用端末

  • モバイル端末

このうち、専用回線と専用端末を導入するには、設置費用も含めて「導入支援事業者」が専用回線の環境に合わせてさまざまな料金プランを提示しています。
例えば、NTTデータ中国の専用回線、専用PCプラン「おまかせパックN」の場合、初期費用に320,000円(税込352,000円)がかかります。

このプランを申し込む場合、補助金の残りである77,000円をモバイル端末等の購入費用に充てることができます。

モバイル端末を用意する手段は以下の3通りが挙げられます。

  1. 新品の端末を購入する

  2. 中古の端末を購入する

  3. リースやレンタル契約を行い端末を借りる

②携帯会社だけでなく、訪問看護ソフトのベンダーや導入支援事業者に相談してみる

モバイル端末(スマホ)と言えば、携帯会社に相談することも一つの方法と言えますが、オンライン資格確認への対応について専門的な回答を期待することが難しい場合もあります。

そこで、訪問看護のソフトのベンダー(ソフトを販売している企業)や、オンライン請求・資格確認の「導入支援事業者」に相談をするのが良いでしょう。

マイナンバーの読み取りに対応するモバイル端末についても、オンライン請求やオンライン資格確認の導入準備に必要な物品の一つとして、販売やレンタル提供を実施している場合があります。

③ステーション内で運用しやすい端末選びを考える

導入するモバイル端末の仕様によって、NFC通信を行うための端末の設定や、通信方法が異なる場合があります。職員が利用者宅でスムーズにマイナンバーカードの読み取りができるよう、操作しやすい端末を選ぶとよいでしょう。

職員個人のモバイル端末でオンライン資格確認を行っていいの?

訪問看護ステーション向けオンライン資格確認等システム運用マニュアルによると、オンライン資格確認を行う場合、そのモバイル端末は業務用端末であることが望ましいと記されています。

職員個人のモバイル端末をオンライン資格確認に利用することは禁止されていませんが、安全に運用する観点から、訪問看護ステーションにおいて業務専用のモバイル端末を準備するのが良いでしょう。

また、モバイル端末等を安全に管理するために、以下のようなチェックリストを用いてセキュリティ対策を行うようにしましょう。

モバイル端末等の安全管理に関するチェックリスト
画像引用:訪問看護ステーション向けオンライン資格確認等システム運用マニュアル_1.00版,p64

オンライン資格確認に対応するスマホのレンタルなら『カイポケモバイル プラス』!

スマホレンタルサービス『カイポケモバイル プラス』は、オンライン資格確認に対応するモバイル端末をご提供しています!プランや機能など、おすすめしたい特徴は以下の3つです。

特徴①通信費用込み・通話かけ放題!契約期間の縛りもなし

『カイポケモバイル プラス』は、オンライン資格確認に対応するモバイル端末本体のご提供だけでなく、通話・データ通信が込みになったプランをご用意しています。

【カイポケモバイル プラスの契約内容の特徴】

  • 通話し放題(かけ放題)

  • データ通信は7GB/月

  • データ通信超過時の超過費用なし(※)

  • 契約期間の縛りがなく、違約金ゼロ

※超過した場合は高速通信が低速通信に自動的に変更されます。

特徴②訪問看護の現場で使いやすいモバイル端末をご提供

「カイポケモバイル プラス」で提供するモバイル端末は、訪問看護の現場で使いやすいスマホとしてご好評いただいてます。

【カイポケモバイル プラスの端末の特徴】

  • NFC搭載のモバイル端末で、オンライン資格確認(マイナ在宅Web、マイナ資格確認アプリ )に対応

  • 端末背面にNFCの通信部マークがあり通信部がわかりやすい

  • マスクしたままでも顔認証による画面ロック解除が可能

  • 防水、防塵、耐衝撃性能があり業務用スマホとして利用しやすい

  • アルコール消毒剤での清拭に対応しているので清潔に利用できる

特徴③介護医療に関係する事業所限定のプランなので、月額費用を割安価格でご提供!

カイポケモバイル プラス』は、介護保険事業所番号を持つ法人様限定のサービスです。業界に特化したサービスのため、同じモバイル端末を提供する他社の中でも割安価格(※)でご提供が可能です。

※カイポケモバイル プラスと同条件で比較するため、法人契約、かけ放題、同程度の高速データ通信容量を同端末で契約した際の料金で比較。

カイポケモバイル プラス A社 B社
かけ放題 追加料金なし 1,800円 1,700円

(最大500分/月)

高速データ通信容量 7GB 6GB 5GB
端末 レンタル契約 一括購入※1 一括購入※1
初月費用※2 13,500円 24,200円 36,083円
月額費用※3 要問合せ

(3社中最安)

4,200円 4,082円

※表示価格は税抜価格 ※当社調べ(2024年10月時点) ※キャンペーン・割引等含まず
※1:端末は分割契約も可能だが、その分月額費用が増加する。
※2:主に端末代や契約事務手数料、月額費用の初月分など
※3:主にデータ通信容量やかけ放題にかかる費用など

特徴④端末の初期費用はオンライン資格確認の導入にかかわる補助金の対象!

『カイポケモバイル プラス』の導入にかかる初期費用は、オンライン資格確認等の導入推進に向けた補助金(上限42.9万円)の補助金の対象になります。

『カイポケモバイル プラス』の初期費用(※)は以下の通りです。

  • NFC端末指定料10,000円

  • 初回事務手数料3,500円

※既に『カイポケモバイル』をご利用の場合、機種変更手数料(3,500円)がかかりますが、この機種変更手数料についても補助金の対象になります。

※補助金を受けるには、カイポケモバイル プラスの導入を2024年(令和6年)11月30日までに完了することが条件となります(※一部経過措置あり)。

まとめ

オンライン資格確認を行う際に実施するマイナンバーの読み取りを行うためのモバイル端末について、概要や対応端末、導入方法についてご紹介しました。

オンライン資格確認の義務化に向けて、必要物品を揃えるための情報としてお役立ていただければ幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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