訪問看護向け電子カルテを導入する4つのメリット、失敗しない選び方を解説
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株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部
看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。
目次
新しく訪問看護事業所を立ち上げる際や、訪問看護事業所での事務作業が増えてきた際に、検討すべきは電子カルテの導入です。電子カルテを導入することで、記録・帳票の作成を効率化することができ、転記とそれに伴うミスがなくなり、利用者の状態やサービス提供に関しての情報共有と報酬請求業務を効率化することができます。
しかし、訪問看護事業所向け電子カルテは10社以上のメーカーがサービス提供を行っており、自社に合う電子カルテを選ぶ時には迷ってしまうでしょう。自社に合った訪問看護の電子カルテを比較する時には、「ソフトのタイプ」、「業務範囲」、「料金」の3つのポイントで比較することをおススメしています。
このページでは訪問看護事業所が電子カルテを導入する際の3つの比較のポイント・基準について詳しく解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
訪問看護ステーションに電子カルテを導入する4つのメリット
それではまず、訪問看護ステーションに電子カルテを導入するメリットをご紹介します。
1.看護記録や帳票作成が効率化する
電子カルテで訪問看護記録や、訪問看護計画書・訪問看護報告書などの作成ができるようになると、訪問と訪問の間のスキマ時間を利用して作業できるようになり、帳票作成の効率化が図れます。事業所のパソコンで作成・編集作業をしなくてもよいので、書類の作成のためにわざわざステーションに戻って残業することも無くなります。
また、電子カルテ用のタブレットには一般的に音声入力機能があるため、音声入力機能では喋った内容が自動で文字入力されます。キーボードでの文字入力が苦手な職員にとって、作成時間の短縮に繋がります。
2.利用者の状態や申し送りの共有が効率化する
電子カルテで訪問看護記録を作成したり写真や動画を登録したりすることで、職員同士やケアマネジャー、主治医へ利用者の状態を伝え易くなります。申し送りの内容を紙にメモして共有するよりも、電子カルテでいつでも確認できる状態にすることでリアルタイムで最新の状況が把握できるようになり、対応の漏れ防止にも繋がります。
3.介護・診療報酬請求事務が効率化する
電子カルテの導入は、現場看護師の業務効率化だけでなく、事務員の請求業務の効率化にも繋がります。記録した内容がレセプトデータと連動する電子カルテを導入すれば、紙の記録を確認しながらレセプトに転記するという作業が不要になります。人為的な転記ミスも防止することができ、返戻のリスクを下げることも可能です。
4.看護師が訪問へ直行・直帰できる
電子カルテを活用すれば、スケジュールが連動して訪問予定が確認できたり、利用者の保険証情報や指示書を閲覧したりすることが可能です。そのため、事業所に行かないと訪問予定が確認できない、利用者情報の入った重たいファイルを取りにいかないと訪問に行けないといった制約が無くなります。
電子カルテで訪問看護記録を作成すれば、管理者へリアルタイムで情報が共有されるため、訪問後に事業所へ戻る必要もありません。このように、現場看護師は自宅から利用者の訪問へ直行・直帰する働き方が実現できます。
訪問看護ステーションで電子カルテを導入するまでの4つのステップ
では、実際に電子カルテを導入するまでにはどの様なステップが必要でしょうか。導入するまでの流れをご紹介します。
ステップ①情報収集
訪問看護事業所向け電子カルテは10社以上のメーカーがサービスを提供しており、メーカーによって様々な機能や特徴があります。やみくもにパンフレットを集めたり、インターネット上の情報を閲覧しても、情報量が多く結局どれがいいのか分からない方は多いのではないでしょうか。自社に合う電子カルテの条件を整理して、情報収集することが大切です。
ステップ②比較
自社の訪問看護ステーションに合いそうな電子カルテが数社に絞り込めたら、細かい条件を確認して比較しましょう。この記事の後半では、電子カルテの選び方と比較のポイントを整理していますので是非参考にしてください。
ステップ③無料体験・デモンストレーション
パンフレットやインターネット上の情報だけで電子カルテを決定してしまうのは危険です。「契約した後に使ってみたらイメージした使い方が出来なかった」、「求めていた業務効率化が叶わなかった」、ということの無い様に、必ず契約前に操作性を確認するための無料体験やデモンストレーションを受ける機会を設けましょう。
ステップ④導入手続き
電子カルテの無料体験やデモンストレーションで機能や操作性を具体的に確認して、訪問看護ステーションでの活用イメージがもてたら、導入の手続きを行いましょう。
現在利用している電子カルテから切り替える場合は、利用者情報のデータ移行作業などもこのタイミングで行います。また、社内での運用ルールの設定も行うと、導入後、職員にスムーズに活用してもらえるでしょう。
訪問看護ステーション向けの電子カルテの選び方・比較のポイント
訪問看護の電子カルテを「クラウド型とインストール型」で選ぶ
訪問看護事業所向けの電子カルテは「クラウド型」と「インストール型」の2種類があります。
それぞれ、メリットとデメリットがありますので、事前に確認し、自社に最適な電子カルテを選定しましょう。
クラウド型のメリット
初期費用がかからない
インターネット環境があればどこでも利用可能
端末の台数制限がない
利用端末の増加で追加費用は発生しない
制度や報酬改定が自動でアップデートされる
クラウド型のデメリット
カスタマイズ性が低い
インストール型よりセキュリティが低い
インターネット環境がないと利用できない
インターネットの障害や速度遅延の影響を受ける
電話やメールなどオンライン上のサポートのみの場合がある
インストール型のメリット
運用に合わせてカスタマイズ可能
セキュリティが強固
インターネット環境なしでも利用可能
インターネットの障害や速度遅延の影響を受けない
メーカーが訪問して対応やサポートしてくれる
インストール型のデメリット
初期費用が高額
インストールした固定のPCでしか利用できない
利用端末ごとに追加費用が発生する
制度や報酬改定が自動でアップデートされない
以上の特徴をふまえて、自社の運用方法に合わせて最適な導入方式の電子カルテを選定しましょう。
訪問看護の電子カルテが「対応している業務範囲」で選ぶ
訪問看護事業所向けの電子カルテといっても、ソフト会社の仕様によって、どのような業務までを対応できるかが異なります。その種類には主に2種類があります。
①看護記録の作成に特化した電子カルテ
②介護・医療保険請求業務と看護記録が連動した電子カルテ
利用者数が少なく、請求業務に課題を抱えていないケースの場合は、①の「看護記録の作成に特化した電子カルテ」でも良いですが、記録を確認しながら介護保険・医療保険の請求データを作成するのには労力がかかるため、タブレットで記録した看護記録書の内容が帳票や実績に連動し、国保連請求から利用者請求まで一気通貫して業務を効率化できる、②の「介護・医療保険請求業務と看護記録が連動した電子カルテ」をおすすめしています。
訪問看護の電子カルテを「料金」で選ぶ
続いて、訪問看護向け電子カルテの料金体系について解説します。
電子カルテには「定額制」と「従量課金制」の2種類があります。
「定額制」は、定額のソフトの基本料金を支払う料金体系です。訪問件数が増えても、アカウント数が増えても同じ料金を支払うことになります。
「従量課金制」は、定額の基本料金に加えて、訪問件数やアカウント数に応じた追加料金を支払う料金体系です。利用者数や訪問回数、アカウント数が少ない開業時などのタイミングでは費用を安く抑えられますが、利用者数や職員数の増加とともにソフトの料金も段々上がります。
訪問看護の電子カルテを「付帯機能」で選ぶ
レセプト機能
訪問看護記録をもとに介護報酬や診療報酬の請求額を計算する機能です。レセプト機能が付いていない場合、記録を基に紙やエクセルで複雑な計算を行う必要があるため、請求業務担当者の業務負担が大きくなります。
ですから、電子カルテを選ぶ時には、レセプト作成機能が付いているソフトを選ぶのが良いでしょう。
インターネット伝送機能
介護報酬の請求では、請求データを国民健康保険団体連合会にインターネットを経由して送信することになります。電子カルテとレセプト作成が付いていると、請求データを簡単に作成でき、それを伝送するための機能まで連動していると、同じ画面で伝送まで行うことができますので、インターネット伝送機能も付いているソフトを選びましょう。
勤怠管理・スケジュール機能
電子カルテと同じシステムの中に、職員の勤怠管理や訪問スケジュールを管理する機能もついていると、複数のソフトウェアを導入する必要が無くなり、管理を一元化することができます。訪問のスケジュールを確認しながら該当の利用者の情報を確認することができるので、実際に訪問に行く際、とても便利な機能です。スケジュール管理や勤怠管理の機能まで確認して、電子カルテを比較することをおススメします。
カイポケの訪問看護事業所向け電子カルテの特徴
最後にカイポケの訪問看護事業所向け電子カルテについて紹介します。
1. 導入方式
カイポケは「クラウド型」の電子カルテです。
タブレットで記録した看護記録書Ⅱの内容が帳票や実績に連動し、国保連請求から利用者請求まで一気通貫して効率化することや、看護記録Ⅱに記載した内容を報告書に添付することや、よく使用する文書を雛形登録し文章が作成できることにより、報告書を記載する時間を軽減できます。また、外出先でも問題なく業務を行えるので、テレワークや直行直帰も実現できます。
2. 業務範囲
カイポケは看護記録の取得から、介護保険請求とインターネット伝送、医療保険請求までの機能を一気通貫で対応できる電子カルテです。また、勤怠管理や利用者様の代金回収も一つのソフトで対応できるため、業務を効率化できます。
3. 料金体系
カイポケの料金体系は定額制です。訪問件数が増加してもコストは一定なので、長期的に見てもコストが大きく変動しません。またカイポケレセプト作成・インターネット伝送・勤怠管理機能は、基本料金に含まれており、追加料金なしで使えます。料金が変動するのは「タブレット」のレンタルのみです。また、タブレットの最初の1台は無料でレンタルが可能です。
参考までに、他のソフト会社とカイポケの比較を参考に、カイポケの費用をご確認ください。
カイポケ | A社 | |
最低契約期間 | 1ヶ月 | 2年 |
---|---|---|
料金形態 | 月額定額制 | 従量課金制 |
電子カルテ | ¥25,000 | ¥18,000 |
レセプト機能 | ¥0
※基本料金に含まれる |
¥6,000~
※レセプト機能はオプション契約 |
訪問毎の費用 | なし | 訪問1件につき+¥100 |
電子カルテ用タブレット | 1台目は 無料
2台目以降は1台¥3,000 |
非公開 |
※表示価格は税抜きになります。
※1事業所単位の価格になります。
上記の料金体系をもとに、開業から2年間の利用者人数や職員数の増加を加味し、累計の費用を従量課金のA社と比較しました。カイポケは2年間で約50万円も安く、多機能な電子カルテを使用できます。
電子カルテを導入する際は開業時の費用だけでなく、長期的な目線で費用がどのくらいかかるかを考慮する必要があります。2年間の期間縛りの契約期間があるため、後々費用を削減したいと思っても、契約期間が終了するまでは払い続ける必要があります。
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カイポケの訪問看護向け電子カルテの料金体系をご紹介いたしました。
訪問看護向け電子カルテを検討する際には、今回ご紹介した料金体系以外にも、「契約期間」「機能性」「セキュリティ」「サポート体制」「操作性」など、比較検討をする軸は多岐にわたります。
最終的には検討軸のバランスの中で最適な訪問看護向け電子カルテを選定することとなりますが、自社に最適な電子カルテを選定するのは非常に大変です。
また、「自社に合わず電子カルテをすぐ変更するのは避けたい」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
カイポケなら訪問看護向け電子カルテを比較検討している方に向けて、最大36ヶ月の無料体験を実施しています。
最終的なソフトの使用感やコストパフォーマンスは実際に使ってみないとわからない部分でもあるため、無料体験を利用し使用感を試してみることをおすすめします。
どうぞお気軽にお問い合わせください。
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