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訪問看護向け電子カルテ・タブレット10選!比較する際のポイントもご紹介

 更新日:

この記事は2023年7月時点の情報をもとに執筆しています。

訪問看護向け電子カルテ・タブレット10選!比較する際のポイントもご紹介
株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。

目次

訪問看護の看護記録を紙に手書きしている事業所は少なくなり、電子カルテやタブレットを使って看護記録や帳票を作成している事業所が年々増加傾向にあります。また、記録の作成機能だけでなく、スケジュール機能やレセプトへ連動する機能のある電子カルテを導入することで、ステーション全体の業務効率化が進められています。

この記事では、「電子カルテを導入したいけど何を比較すればいいのか分からない」という方に向けて、電子カルテを選ぶ際のポイントをご紹介しています。ぜひ、電子カルテを決める際の参考にしてください。

訪問看護の電子カルテとは?

訪問看護の電子カルテとは、主に訪問看護記録や帳票を作成するためのツールです。訪問看護ステーションに電子カルテを導入することで、記録・帳票作成を効率化することができ、転記作業とそれに伴うミスがなくなります。また、電子カルテで入力した情報は、レセプト作成・請求データ作成にも連動させることができるので、事業所全体の業務を効率化をすることができます。

電子カルテを選ぶまでの流れ

自身の訪問看護ステーションに電子カルテを導入するまでの流れは、主に次の4つのステップで行うとよいでしょう。

  1. 情報収集

  2. 比較

  3. 無料体験・デモンストレーション

  4. 導入手続き

この記事では比較するポイントを中心に説明しています。電子カルテを選ぶまでの流れの各ステップの詳細は下記の記事で詳しくご紹介していますので、是非ご覧ください。

訪問看護向けの電子カルテを機能で比較する

電子カルテを機能で比較する際は、電子カルテ自体の機能とそれに付随する機能も合わせて比較しましょう。

電子カルテ機能の比較のポイント

電子カルテ機能を比較する際は、メインの機能である訪問看護記録が作成しやすいかどうかをチェックしましょう。

訪問看護記録を作成しやすくするための機能として、「タブレット」、「音声入力」、「予測変換」、「定型文登録」、「画像添付」などが挙げられます。

タブレットの対応

訪問看護ステーションの電子カルテを選ぶ時に重要なのが、外出先に持っていくタブレットで使えるソフト・システムなのかどうかです。訪問看護ステーションでは、利用者宅を訪問し、サービスを提供し、次の利用者宅に向かいます。

このように1日のほとんどを外出先で過ごすことになるので、利用者情報の確認、看護記録の作成などを外出先で行えるかどうかを比較しましょう。

音声入力サポート

音声入力サポートの機能は、文章の入力時にキーボード内のマイクボタンをタップするだけで、喋った内容が自動で文字入力される機能です。キーボードでの文字入力が苦手な方にとって文章入力を楽に、効率よく行うことができるので、比較のポイントになっています。

予測変換

訪問看護の記録では、疾病名や医薬品名、看護・介護などの医療用語を入力する際に意図した漢字・語句に変換されないことがあります。予測変換機能がある電子カルテでは、使っていくことで、入力中の医療用語を予測変換することができ、記録の作成業務を効率化することができるので、比較のポイントになります。

iPadでは標準機能として「ユーザ辞書」機能があるため、ユーザ辞書に単語を登録しておくと、その読み仮名を入力した際に登録した単語を変換候補に表示させることができます。

定型文登録

よく使う同じ文章を入力したい場合は、定型文登録の機能がある電子カルテがよいでしょう。毎回同じ文章を入力する手間が省けると同時に、同じ看護内容にも関わらず看護師によって表現や文章が異なることを防ぐことができるので、比較のポイントになります。

画像添付

画像の添付機能は電子カルテで特に活用される機能です。訪問看護の記録では、利用者の身体の患部やリハビリなどの状態を写真に収めることで、文章のみの記録と比べると正確に状態を把握することができるので、比較のポイントになります。

画像添付の機能は、利用者の写真だけではなく、服薬や保険証、使用する医療器具などの写真にも役立ち、他の看護師や家族にも分かりやすく情報を共有することができます。また、添付した写真に対してコメントを残したり、利用者毎の写真フォルダを作成する機能があると、より写真を管理しやすいでしょう。

訪問スケジュール機能がついているか比較しよう!

訪問スケジュールやシフト管理の機能が付いているかどうかも、電子カルテを比較するうえで重要なポイントです。訪問看護では、訪問スケジュールを埋めることが売上アップに繋がるので、訪問スケジュール・シフト管理はとても大切な業務です。

電子カルテにこれらの機能が付いていると、同じシステム内で一元的な管理ができ、別のソフト・システムを契約する必要がなくなるので、機能が付いているかどうかを確認しましょう。

また、スケジュール管理やシフト管理は、視覚的にわかりやすいことが重要ですから、実際に使うことを想定して無料体験などを行うと良いでしょう。

レセプト機能がついているか比較しよう!

電子カルテは記録やスケジュールだけでなく、レセプト機能と連動するとさらに訪問看護ステーションの業務効率が上がります。そのため、レセプト機能が付いているのか、介護報酬の伝送までできるのかを確認しましょう。

レセプト機能のある電子カルテを活用することで、紙の看護記録を確認しながらレセプトに転記するという作業が不要になります。転記ミスも防止することができ、請求間違いや返戻のリスクを下げることが可能です。

(介護報酬・国保連)インターネット伝送機能

さらに、レセプト機能にインターネット伝送が付帯しているとより請求業務が効率化します。電子カルテで作成した記録がレセプトに反映され、作成した介護報酬レセプトのデータをインターネット経由で国保連に送信することができます。電子カルテから一連の流れで伝送まで行えると、月末月初の請求業務による事務作業の負担を軽減することができるでしょう。

訪問看護向けの電子カルテを料金体系で比較する

電子カルテは提供するメーカーによって様々な料金体系があります。

初期費用とは

初期費用とは、サービスの利用を開始する時点までに必要となる費用のことで、設備(サーバー)などの購入費用、システムの設定費用を指します。初期費用はメーカーによって「導入費用」や「開発費」と呼ばれることもあります。

初期費用はメーカーによって差がありますが、おおよそ5万円〜50万円と高額になる場合が多いので注意が必要です。

月額定額制とは

月額定額制とは、サービス利用料として毎月一定の金額を支払う料金体系です。料金が変動しないので、年間でかかるコストが明確で見通しが立てやすいというメリットがあります。また、電子カルテそのものの購入ではなく、電子カルテを「一定期間利用する使用料」なので、利用しなくなった場合には月単位で契約を解除することができ、電子カルテを導入しやすい料金体系と言えます。

従量課金制とは

従量課金制とは、サービスを利用するアカウント数や管理するデータ量等に応じて請求金額が決まる料金体系です。

訪問看護の場合、サービスの利用人数や訪問回数、看護職員の人数などに応じて合計の料金が変わるため、毎回の請求額が一定ではありません。これは、実際に利用した分と料金が連動するので、請求額に対して納得しやすいというメリットがあります。開業初期で職員数や利用者数が少ない場合、コストを安く抑えられることがあります。

タブレットを導入する場合の料金

電子カルテ用にタブレットを導入する場合は、レンタルやリース、購入のいずれかで発生する費用が変わります。レンタルやリースの場合は月額料金制となり、タブレットの機種の選択肢や契約期間、保守費用に違いがあります。購入の場合は毎月発生する費用はありませんが、タブレットの機種によって値段は様々で、複数台購入する場合、特に導入費用が高額になります。

訪問看護向けの電子カルテをサポート体制で比較する

電子カルテのサポート体制については、導入時のサポート内容と、利用を開始してからの継続したサポート体制を比較するとよいでしょう。

導入時のサポートは、ステーションへ訪問して操作の説明を受けられる場合や、Zoom(WEB会議サービス)等を使ってオンラインでサポートを受ける場合があります。また、専任の担当者がサポートをしてくれる場合は、皆さんのステーションの状況や特徴に合わせて電子カルテの使い方をサポートしてもらえるでしょう。これらのサポート費用も、無料で提供してくれる場合やサポート内容、回数によって料金が発生する場合がありますので、しっかりと比較しましょう。

また、導入後の不明点や困りごとは、電話での問い合わせが一般的です。カスタマーサポートの対応時間や電話の繋がりやすさも比較のポイントになります。

訪問看護向けの電子カルテ4社を一覧で比較!

ここからは、電子カルテを提供しているカイポケと他社を比較してご紹介します。
※特殊な割引等は考慮しておりません。

各社の電子カルテの機能・値段・サポート体制比較一覧表

機能で4社比較

カイポケ A社 B社 C社
対応端末(OS) iPad(iOS) iPad(iOS) Android iPad(iOS) Android iPad(iOS) Android
スマホ対応 なし あり あり なし
音声入力 あり あり あり(オプション) 要問合せ
定型文登録 あり なし 要問合せ あり
画像添付 あり あり あり あり
伝送 あり あり(オプション) あり あり

料金で4社比較

カイポケ A社 B社 C社
料金体系 月額定額制 従量課金制 リース契約制 従量課金制
基本料金 25,000円 24,000円+訪問件数
×100円の従量課金
要問合せ 10,000円
初期費用 0円 0円 数十万~数百万(要問合せ) 1ID 50,000円~
契約期間縛り なし 2年 5年 なし

サポート体制で4社比較

カイポケ A社 B社 C社
サポート方式 電話・メール・
オンライン・訪問
電話・オンライン 電話 電話・メール・
オンライン
請求サポート あり 代行サービス(有料) 要問合せ あり
サポート費用 無料 オンライン動画は有料 要問合せ 要問合せ
開業サポートサービス あり あり なし なし(相談会のみ)

代表的な電子カルテ・タブレット

訪問看護向けの電子カルテやタブレットを提供している企業は多くありますが、今回は10社の特徴をご紹介します。(カイポケ訪問看護より下は五十音順)

カイポケ訪問看護(株式会社エス・エム・エス)

カイポケ訪問看護

カイポケ訪問看護は、電子カルテをはじめ、記録から医療・介護レセプトまで連動した請求機能を備えたソフトです。また、給与管理・財務支援・営業支援など訪問看護ステーションで活用できる多様な経営支援機能をクラウドで提供しています。

参考(2023年7月26日):https://houkan.kaipoke.biz/

iBow(株式会社eWeLL)

iBow

訪問看護専用 電子カルテ「iBow(アイボウ)」は、訪問看護ステーションにおける看護記録の入力や管理、看護報告書などの書類作成などの業務を軽減できる電子カルテサービスです。介護報酬や医療報酬などの改定にも随時対応。
ご利用者の看護記録を簡単に入力でき、入力した情報はリアルタイムで全員に共有・自動で集計されるので日々の業務を効率化できます。ご利用者の情報を入力すると適切な報酬や加算が表示されるので、ミス防止や請求漏れにも有効です。

引用(2023年7月26日):https://ewellibow.jp/

at home看護Mobile(株式会社アポロシステム)

at home看護Mobile

訪問看護ステーション様の業務に特化した、ASP型訪問看護業務支援システムです。「インターネットに接続する」だけで、すぐに、そして簡単にシステムを利用することができ、「モバイルを組み合わせる」ことで業務を飛躍的に効率化することが可能です。

引用(2023年7月26日):https://www.athome-kango.com/

いきいき訪看(イキイキメディケアサポート株式会社)

いきいき訪看

訪問看護ソフト(システム)の「いきいき訪看・訪問リハ」は訪問看護・訪問リハビリ特化型のクラウドシステムです。パソコン、タブレット、スマートフォンで操作OK、訪問スタッフの直行直帰や在宅ワークを実現できます。

引用(2023年7月26日):https://www.ikiikimedicare.co.jp/

カナミッククラウドサービス(株式会社カナミックネットワーク)

カナミッククラウドサービス

カナミックの介護ソフトは計画から記録、請求まで、介護事業所の業務全般を支援するオールインワンのクラウドサービスです。業務効率化はもちろん、加算取得等もサポート。コスト削減と売上アップに貢献します。

引用(2023年7月26日):https://www.kanamic.net/care/

Care-wing(株式会社ロジック)

Care-wing

ケアウイングは訪問看護・定期巡回に対応。利用者さんに関わる詳細な情報を、簡単かつ迅速に共有する環境を作ることが出来ます。写真を使用した共有はもちろん、音声入力にも対応しているので、多忙な状況でも手軽に記録を残せます。

引用(2023年7月26日):https://care-wing.jp/service/homenursing/

CoCoNurse(株式会社日本ケアコミュニケーションズ)

CoCoNurse

記録から請求・伝送まで網羅した「ココナース」は医療・介護保険に対応。訪看で働くナースの声を取り入れて作られた訪問看護ステーション向けクラウド型業務支援ソフト。法改正対応。サポートも充実。タブレットからも看護記録が入力でき、直行直帰も可能。

引用(2023年7月26日):https://www.care-com.co.jp/houmonkango/

訪問看護ステーション管理システムSP(株式会社ワイズマン)

訪問看護ステーション管理システムSP

ワイズマンの訪問看護ソフト(訪問看護ステーション管理システムSP)は訪問看護の請求から記録まで効率化し「残業時間」を大幅削減。タブレットを使った現場での「簡単入力」。介護保険・医療保険の両サービスに対応。

引用(2023年7月26日):https://www.wiseman.co.jp/products/welfare/

ほのぼのNEXT(NDソフトウェア株式会社)

ほのぼのNEXT

NDソフトウェアは72,000を超える介護、障がい福祉事業者への導入実績を誇る業界トップシェア。端末や音声での記録、センサー連携やインカムなどで業務効率化をサポート。

引用(2023年7月26日):https://www.ndsoft.jp/product/next/

Waroku訪問看護 ver.2(株式会社レスコ)

Waroku訪問看護 ver.2

Waroku訪問看護は、電子カルテシェアNo.1メーカー「レスコ」が開発したクラウド型の訪問看護支援システムです(精神科部門、当社調べ)訪問看護に必須のチーム内の情報共有や業務効率化はもちろん、他医療機関との連携を意識した地域医療重視の開発にも積極的に取り組んでいます。

引用(2023年7月26日):https://nurse.waroku.net/

おすすめの電子カルテは「カイポケ訪問看護」

「カイポケ訪問看護」は、今回ご紹介した電子カルテの機能だけではなく、訪問看護ステーションの経営全般をカバーする機能を兼ね備えたクラウド型のソフトです。医療・介護保険のレセプト作成・請求機能をはじめ、経理・財務・人事労務機能まで、訪問看護ステーションの経営を支援する40種以上のサービスを提供しています。

また、「カイポケ訪問看護」は訪問看護に特化したカスタマーサポートが、医療・介護保険請求や電子カルテの活用を総合的に支援しています。多くの訪問看護ステーションに選ばれ、全国の約1/4の4,000を超える訪問看護ステーションにご利用いただいています。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は訪問看護ステーションの電子カルテ・タブレットの代表的な10選と、を選ぶ際に比較すべきポイントを、機能・料金・サポート体制の3つの観点でご紹介しました。自社の訪問看護ステーションでは何を重要視して電子カルテを選ぶのか、ここでご紹介した内容を参考に考えてみましょう。

この記事でおすすめした電子カルテの「カイポケ訪問看護」では、2か月間の無料体験を実施しています。無料体験期間中は同じ担当者が専属の担当として電子カルテの検討や導入をサポートします。また、「カイポケ訪問看護」はiPadを無料で1台レンタルすることができますので、ご興味のある方は是非お気軽に無料体験をお申込みください。

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