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訪問看護のリモートワーク・直行直帰を実現するためにはICT導入が必須!

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訪問看護のリモートワーク・直行直帰を実現するためにはICT導入が必須!
株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。

目次

働き方改革や新型コロナウイルス感染症の蔓延により、「リモートワーク」や「テレワーク」、「直行直帰」などの働き方が注目されています。訪問看護事業においても「直行直帰」だけでなく、一部の業務について「リモートワーク」や「テレワーク」が導入されていますが、メリット・デメリットがあるという声を耳にします。

今回は、「リモートワーク」、「テレワーク」、「直行直帰」を導入するメリット・デメリット、導入するために必要な準備、導入事例などをご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

リモートワーク・テレワーク・直行直帰とは?

まず、「リモートワーク」と「テレワーク」という言葉の定義・意味について解説します。

リモートワークとは

「リモートワーク」とは、Remote(遠隔)とWork(仕事)を組み合わせた造語で、業務を行う現場や会社などに出社せず、そこから離れた場所で業務を行うことを意味します。

自宅やコワーキングスペースなど、オフィス以外の場所で仕事をすることを広く「リモートワーク」と定義されています。

テレワークとは

「テレワーク」とは、Tele(離れて)とWork(仕事)を組み合わせた造語で、ICT(情報通信の技術)を活用し、場所や時間にとらわれず柔軟に働くことを意味します。

現在、リモートワークとテレワークは、ほぼ同義で使われています。

直行直帰とは

訪問看護において、直行とは職員が自宅から利用者宅へ直行すること、直帰とは業務が終わったらステーションに寄らずに利用者宅から直帰することを意味します。

訪問看護でリモートワーク・テレワークできる業務とは?

それでは、訪問看護でリモートワークやテレワークで実施できる業務について詳しく見ていきましょう。

記録の作成、請求業務

タブレットなどを導入することで、訪問看護記録書の作成や請求業務をリモートワークで実施することができます。

会議や研修の参加

オンライン会議システムを導入することで、自宅から会議や研修への参加が可能になります。

オンコール時の情報把握

タブレットと電子カルテを導入することで、オンコールの対応時に利用者情報を確認することができ、利用者の状況に合わせた対応がとれるようになります。

訪問看護にリモートワーク・テレワーク・直行直帰を導入するメリット・デメリット

多くの訪問看護ステーションでリモートワークやテレワーク、直行直帰が導入されていますが、リモートワーク等を導入することに対して不安を感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そのような方のために、リモートワーク等を導入するメリットとデメリットについて紹介していきます。

メリット①移動時間(時間外労働)の削減

メリットの一つ目は、移動時間が削減できることです。

職員の自宅から訪問先への直行、訪問先から職員の自宅への直帰など、途中でステーションに立ち寄る時間を減らすことで、今まで移動にかかっていた時間を削減することができ、空いた時間を訪問時間に充てることや時間外労働を減らすことにつながります。

メリット②ICT化の促進・業務効率化

メリットの二つ目は、ICTの利用を促進して業務効率化が図れることです。

訪問と訪問の間の空いた時間に、看護記録や請求業務を進められるようになるので、空いた時間を訪問時間に充てることや時間外労働を減らすことにつながります。

また、リモートワーク等の実現のためにICTの利用を促進することで、職員間の情報共有もスムーズになり、業務効率化につながるでしょう。

メリット③会議・研修のスケジュール調整が簡単

メリットの三つ目は、会議や研修の調整が簡単になることです。

オンラインでも参加できる会議や研修を実施することで、訪問後の車の中や自宅からも参加できるようになり、スケジュール調整が楽になるでしょう。

メリット④ワークライフバランスの確保で採用率アップや離職予防につながる

メリットの四つ目は、職員のワークライフバランスが確保できるようになり採用強化や離職予防につながることです。

「業務の一部はリモートワークが可能」といったアピールポイントを実践し、求人情報に掲載することで、他事業所との差別化を図ることができるでしょう。

デメリット①労務・勤怠管理の透明性が低下する

デメリットの一つ目は、労務管理や勤怠管理が難しくなることです。直行直帰やリモートワーク等では、始業時間や終業時間、休憩時間、手待ち時間等の区分を明確に伝えないと、労働時間についての認識の齟齬が生まれてしまうことがあります。

デメリット②コミュニケーションの減少

デメリットの二つ目は、直接的なコミュニケーションをとる機会が減少することです。

直行直帰やリモートワーク等の機会が増えると、ステーションで偶然会って話すこと、雑談をすることなどが必然的に減ってしまいます。また、オンラインでは対面の会議と異なり、相手の表情のちょっとした変化に気づくことが難しい場合があります。

コミュニケーションが少なくなることで、職員同士の良好な人間関係の構築から遠ざかってしまうことがあります。

訪問看護にリモートワーク・テレワーク・直行直帰を導入するための機器・ツール

リモートワークの導入を検討する際には、まずリモートワークを可能にする環境を整えることが必要です。ここからは、リモートワークを導入するにあたり、必要な端末やソフト等についてご紹介します。

クラウド型の電子カルテ・請求ソフト

クラウド型の電子カルテ、請求ソフトは、利用者情報の確認、記録の作成、請求データの作成などをリモートで行うにあたり必要です。

特定のPC端末等に依存せず、スマートフォンやタブレット、複数のPCからログインできる電子カルテ・請求ソフトを導入しましょう。

ビデオ会議ツール

ビデオ会議ツールは、オンラインで研修や会議に参加するためのツールです。

「Zoom」や「Google Meet」といったビデオ会議ツールを利用しているステーションが多いようです。

クラウド型勤怠管理システム

クラウド型の勤怠管理システムは、自宅や外出先で勤怠打刻をするためのシステムです。

最近では、クラウド型の電子カルテ・請求ソフトに勤怠管理機能が付いていることもあるので、電子カルテ・請求ソフトを導入する際は、勤怠管理機能がついているものを選ぶと良いでしょう。

タブレットやスマートフォン

直行直帰・リモートワークを行うためには、自宅や外出先で使えるタブレットやスマートフォンを導入することが必要です。

タブレットやスマートフォンはいつでもインターネットを利用できるようにSIMカードありの端末を導入しましょう。

ICT化に活用できる補助金制度の利用がおすすめ

リモートワークに必要な環境を整えるには、電子カルテ・請求ソフトの利用料、タブレットなどの端末代や通信料といった経費がかかります。「経費が増えるのは経営上難しいかも・・」とお悩みの方には、補助金の利用をおすすめします。ここでは、2つの補助金制度についてご紹介します。

IT導入補助金

『IT導入補助金』とは、経済産業省が実施する中小企業のIT導入を支援するための補助金制度です。訪問看護についても中小企業が運営している場合は利用申請が可能で、対象となるのは電子カルテや請求ソフトの導入費です。

IT導入補助金の詳細については、以下の記事をご覧ください。

ICT導入補助金

『ICT導入補助金』とは、介護現場におけるICT機器やソフトの利用を促進するために厚生労働省が運営するICT導入支援事業から派生した都道府県ごとに運営している補助金制度です。

補助金の対象となるのは介護ソフトや情報端末やインターネットの環境機器等の購入・利用費で、職員数に応じて補助金の上限額が定められています。補助金の詳細については、都道府県によって一部異なるので、補助金を検討されている方は都道府県のホームページを確認しましょう。
※ICT導入補助金は、都道府県の補助金要件によっては訪問看護事業が対象にならない場合がありますので、ご注意ください。

ICT導入補助金の詳細については、以下の記事をご覧ください。

まとめ

今回は、訪問看護にリモートワーク・テレワーク・直行直帰を導入するために知っておくべき情報をお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

直行直帰やリモートワーク等を活用することで、訪問件数・売上アップや職員の採用強化・満足度の向上につながり、ステーションの運営の安定化に良い影響があるでしょう。

この記事がリモートワークの導入を検討している方にとって少しでもお役に立てば幸いです。

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