【2026年改定対応】訪問看護基本療養費とは?【医療保険】
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この記事は2026年度診療報酬改定時の情報をもとに執筆しています。
目次
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ここでは、訪問看護における医療保険請求の「訪問看護基本療養費」についてご紹介しています。
2026年度(令和8年度)の診療報酬改定において、訪問看護基本療養費の区分が見直されました。
しっかりとチェックしておきましょう。
訪問看護基本療養費の構造・種類
訪問看護基本療養費には、(Ⅰ)~(Ⅲ)までの類型があり、提供する職種や利用者の状況によって算定する訪問看護基本療養費の種別が異なります。また、提供する訪問看護サービスの内容等に応じて、訪問看護基本療養費に加えて算定できる『加算』も設けられています。
【訪問看護基本療養費の類型】
訪問看護基本療養費(Ⅰ)イ
訪問看護基本療養費(Ⅰ)ロ
訪問看護基本療養費(Ⅰ)ハ
訪問看護基本療養費(Ⅰ)ニ
訪問看護基本療養費(Ⅱ)イ
訪問看護基本療養費(Ⅱ)ロ
訪問看護基本療養費(Ⅱ)ハ
訪問看護基本療養費(Ⅱ)ニ
訪問看護基本療養費(Ⅲ)
【訪問看護基本療養費の加算】
緊急訪問看護加算
深夜訪問看護加算
長時間訪問看護加算
特別地域訪問看護加算
難病等複数回訪問加算
乳幼児加算
複数名訪問看護加算
夜間・早朝訪問看護加算
訪問看護基本療養費の算定料
訪問看護基本療養費の算定料は、以下の表のようになっています。
| 区分 | 算定料 | |||
|---|---|---|---|---|
| 訪問看護基本療養費(Ⅰ) | イ 看護師、保健師、助産師の場合 | 週3日目まで | 5,550円 | |
| 週4日目以降 | 6,550円 | |||
| ロ 准看護師の場合 | 週3日目まで | 5,050円 | ||
| 週4日目以降 | 6,050円 | |||
| ハ 緩和ケア、褥瘡ケア、人工肛門・人工膀胱ケアの専門研修を受けた看護師の場合 | 12,850円 | |||
| 二 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の場合 | 5,550円 | |||
| 訪問看護基本療養費(Ⅱ) | イ 看護師、保健師、助産師の場合 | 同一建物、同一日2人 | 週3日目まで | 5,550円 |
| 週4日目以降 | 6,550円 | |||
| 同一建物、同一日3人以上9人以下 | 週3日目まで | 2,780円 | ||
| 週4日目以降 | 3,280円 | |||
| 同一建物、同一日10人以上19人以下 | 月20日目まで | 2,760円 | ||
| 月21日目まで | 2,660円 | |||
| 同一建物、同一日20人以上49人以下 | 月20日目まで | 2,710円 | ||
| 月21日目まで | 2,610円 | |||
| 同一建物、同一日50人以上 | 月20日目まで | 2,610円 | ||
| 月21日目まで | 2,510円 | |||
| ロ 准看護師の場合 | 同一建物、同一日2人 | 週3日目まで | 5,050円 | |
| 週4日目以降 | 6,050円 | |||
| 同一建物、同一日3人以上9人以下 | 週3日目まで | 2,530円 | ||
| 週4日目以降 | 3,030円 | |||
| 同一建物、同一日10人以上19人以下 | 月20日目まで | 2,520円 | ||
| 月21日目まで | 2,420円 | |||
| 同一建物、同一日20人以上49人以下 | 月20日目まで | 2,470円 | ||
| 月21日目まで | 2,370円 | |||
| 同一建物、同一日50人以上 | 月20日目まで | 2,370円 | ||
| 月21日目まで | 2,270円 | |||
| ハ 緩和ケア・褥瘡ケア・人工肛門・人工膀胱ケアの専門研修を受けた看護師による訪問 | 12,850円 | |||
| 二 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の場合 | 同一建物、同一日2人 | 5,550円 | ||
| 同一建物、同一日3人以上9人以下 | 2,780円 | |||
| 同一建物、同一日10人以上19人以下 | 月20日目まで | 2,760円 | ||
| 月21日目まで | 2,660円 | |||
| 同一建物、同一日20人以上49人以下 | 月20日目まで | 2,710円 | ||
| 月21日目まで | 2,610円 | |||
| 同一建物、同一日50人以上 | 月20日目まで | 2,610円 | ||
| 月21日目まで | 2,510円 | |||
| 訪問看護基本療養費(Ⅲ) | 8,500円 | |||
訪問看護基本療養費(Ⅰ)とは?
訪問看護基本療養費(Ⅰ)とは、同一建物居住者以外の利用者に対して、訪問看護サービスを提供した場合に算定する療養費です。
「訪問看護基本療養費(Ⅰ)イ・ロ・ニ」の違いとは?
訪問看護基本療養費(Ⅰ)の「イ・ロ・ニ」の違いは、訪問看護サービスを提供する職種です。
「イ」は、保健師・助産師・看護師が訪問看護サービスを提供した時に、「ロ」は准看護師が訪問看護サービスを提供した時に、「ニ」は理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問看護サービスを提供した時に算定する療養費です。
「訪問看護基本療養費(Ⅰ)ハ」とは?
訪問看護基本療養費(Ⅰ)ハとは、「悪性腫瘍の鎮痛療法や化学療法を行っている利用者に対して、緩和ケアに係る専門の研修を受けた看護師」、「真皮を越える褥瘡の状態にある利用者に対して褥瘡ケアに係る専門の研修を受けた看護師」、「人工肛門や人工膀胱周囲の皮膚にびらん等の皮膚障害が継続・反復している利用者や、人工肛門や人工膀胱のその他の合併症がある利用者に対して、人工肛門ケア・人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師」が、他の訪問看護ステーションや保険医療機関の看護師等と共同して、同一日に訪問看護サービスを提供した場合に、専門の研修を受けた看護師の所属する訪問看護ステーションが算定できる療養費です。
訪問看護基本療養費(Ⅱ)とは?
訪問看護基本療養費(Ⅱ)とは、同一日に同一建物居住者(同一の敷地内の建物に居住する利用者を含む)である利用者に対して、訪問看護サービスを提供した場合に算定する療養費です。
同一日に訪問した人数によって「2人」、「3人以上9人以下」、「10人以上19人以下」、「20人以上49人以下」、「50人以上」の区分が設定され、その中で1週間または1月の訪問日数に応じた区分で算定料が細分化されています。
「訪問看護基本療養費(Ⅱ)イ・ロ・ニ」の違いとは?
訪問看護基本療養費(Ⅰ)と同じように「イ・ロ・ニ」の違いは、訪問看護サービスを提供する職種です。
「イ」は、保健師・助産師・看護師が訪問看護サービスを提供した時に、「ロ」は准看護師が訪問看護サービスを提供した時に、「ニ」は理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問看護サービスを提供した時に算定する療養費です。
「訪問看護基本療養費(Ⅱ)ハ」とは?
こちらも訪問看護基本療養費(Ⅰ)ハと同じように「悪性腫瘍の鎮痛療法や化学療法を行っている利用者に対して、緩和ケアに係る専門の研修を受けた看護師」、「真皮を越える褥瘡の状態にある利用者に対して褥瘡ケアに係る専門の研修を受けた看護師」、「人工肛門や人工膀胱周囲の皮膚にびらん等の皮膚障害が継続・反復している利用者や、人工肛門や人工膀胱のその他の合併症がある利用者に対して、人工肛門ケア・人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師」が、他の訪問看護ステーションや保険医療機関の看護師等と共同して、同一日に訪問看護サービスを提供した場合に、専門の研修を受けた看護師の所属する訪問看護ステーションが算定できる療養費です。
訪問看護基本療養費(Ⅲ)とは?
訪問看護基本療養費(Ⅲ)とは、在宅療養に向けて外泊をしている入院患者のうち、厚生労働大臣が定める状態の利用者に対して、訪問看護サービスを提供した場合に算定する療養費です。
訪問看護基本療養費(Ⅲ)の対象者とは?
訪問看護基本療養費(Ⅲ)の対象者は、基準公示第2の2に定められる「特掲診察料の施設基準等別表第七に掲げる疾病等の者」、「特掲診察料の施設基準等別表第八に掲げる者」、「その他在宅療養に備えた一時的な外泊に当たり、訪問看護が必要であると認められた者」となります。
特掲診察料の施設基準等別表第七に掲げる疾病等の者
末期の悪性腫瘍
多発性硬化症
重症筋無力症
スモン
筋萎縮性側索硬化症
脊髄小脳変性症
ハンチントン病
進行性筋ジストロフィー症
パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ3以上であって生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限る))
多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ・ドレ―ガー症候群)
プリオン病
亜急性硬化性全脳炎
ライソゾーム病
副腎白質ジストロフィー
脊髄性筋萎縮症
球脊髄性筋萎縮症
慢性炎症性脱髄性多発神経炎
後天性免疫不全症候群
頚髄損傷
人工呼吸器を使用している状態
特掲診察料の施設基準等別表第八に掲げる者
在宅悪性腫瘍等患者指導管理
在宅気管切開患者指導管理
気管カニューレの使用
留置カテーテルの使用
在宅自己腹膜灌流指導管理
在宅血液透析指導管理
在宅酸素療法指導管理
在宅中心静脈栄養法指導管理
在宅成分栄養経管栄養法指導管理
在宅自己導尿指導管理
在宅人工呼吸指導管理
在宅持続陽圧呼吸療法指導管理
在宅自己疼痛管理指導管理
在宅肺高血圧症患者指導管理
在宅難治性皮膚疾患処置指導管理
人工肛門、人工膀胱の設置
真皮を越える褥瘡
在宅患者訪問点滴注射管理指導料の算定
訪問看護基本療養費(Ⅲ)の算定回数
訪問看護基本療養費(Ⅲ)は、基準公示第2の2に定められる「その他在宅療養に備えた一時的な外泊に当たり、訪問看護が必要であると認められた者」については、入院中に1回限り算定でき、「特掲診察料の施設基準等別表第七に掲げる疾病等の者」、「特掲診察料の施設基準等別表第八に掲げる者」については、入院中に2回まで算定できます。
訪問看護基本療養費の留意点
訪問看護基本療養費(Ⅰ)ハ、(Ⅱ)ハ、(Ⅲ)では、特別地域訪問看護加算以外の加算は算定できません。また、同一日に訪問看護管理療養費の算定もできません。
訪問看護基本療養費(Ⅱ)(ハを除く)については、訪問看護療養費を算定するに適切な時間(30分以上を標準とし、20分を下回らない)の指定訪問看護を実施した上で、それを訪問看護記録書に記載することで算定できます。
訪問看護基本療養費(Ⅱ)(ハを除く)については、前回提供した指定訪問看護の終了から2時間未満の間隔で、提供時間が20分以上30分未満の指定訪問看護を実施する場合(緊急に指定訪問看護を行う場合を除く)は、それぞれの時間を合算して1回の指定訪問看護の実施として取り扱うことになります。
最後に
この記事は、作成時点の最新資料・情報を基に作成しています。具体的な解釈や申請等については、その都度、最新情報をご確認いただき、自治体等へ申請・お問い合わせいただきますようお願い致します。
【参考】
訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法
訪問看護療養費に係る指定訪問看護の費用の額の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について
特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件
株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部
看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。
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