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訪問看護でレセプト代行を利用するメリット・デメリットとは?

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訪問看護でレセプト代行を利用するメリット・デメリットとは?
株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。

目次

訪問看護ステーションで請求業務を担当されている方は、「制度が複雑でレセプト業務が苦手」「月末月初は毎月レセプト業務に追われて残業している」「正しく請求が行えているか不安」といった悩みをお持ちの方は多いでしょう。

レセプト業務は訪問看護ステーションにとって非常に重要な業務のひとつですが、業務の負担が大きいため、外部の専門業者に請求業務を委託するレセプト代行サービスを検討している方も多いのではないでしょうか。

しかし、レセプト代行にはメリットだけではなく、デメリットもあります。この記事ではレセプト代行についてメリットとデメリットの両方の側面と、レセプト代行を使わずに請求業務を効率化する方法をご紹介しています。

訪問看護ステーションのレセプト業務とは?

レセプト業務とは、訪問看護ステーションが利用者にサービスを提供した対価(報酬)を、利用者や審査支払機関である国民健康保険団体連合会(国保連)と社会保険診療報酬支払基金(支払基金)に請求をする業務のことです。保険制度に則り正しく請求ができないと、訪問看護ステーションは報酬を得ることができないため、非常に重要な業務です。

しかし、医療保険と介護保険の法制度は複雑かつ毎月の利用者の人数分(数十件〜数百件)のレセプトを処理しなければならず、レセプト業務に精通し高い事務能力がある人材が求められています。

訪問看護ステーションのレセプト代行サービスとは?

レセプト代行サービスとは、外部の専門業者に訪問看護事業の請求業務を代行してもらうサービスです。業者によって対応が可能なレセプトの業務範囲や、料金体系が異なります。レセプト代行サービスのサービス内容には以下のような項目があります。

  • 請求ソフトへの情報の入力

  • 訪問記録や指示書の確認

  • レセプト作成

  • 請求書・領収書の作成

  • 返戻による再請求

  • 利用者請求データ(全銀協フォーマットなど)の作成

  • 請求額一覧表の作成

訪問看護ステーションでレセプト代行サービスを利用するメリットとデメリット

レセプト代行サービスにはどの様な効果があるのでしょうか?メリットとデメリット両方の側面を見てみましょう。

レセプト代行サービスを利用するメリット

請求業務による残業や人件費が削減できる

訪問看護の請求業務は複雑で専門性が高いため、対応できる人材の確保が課題になりやすいといえるでしょう。また、請求期間は毎月1日〜10日までと期間が決まっているため、月末と月初に請求業務の繁忙期が集中しやすく、残業が発生しがちです。レセプト代行サービスを利用し、請求業務そのものを外部の業者に委託することで残業を減らし、従業員の負担を減らすことできます。

請求ミスを防ぐことができる

保険制度が複雑なため、算定可能な加算のチェックまで手が回らずに、算定が漏れてしまうことがあります。レセプト代行サービスでは、加算の算定基準を満たしているか確認してもらうことができるので、請求に関するミスを減らすことができます。

利用者に向き合う時間が増える

請求業務に時間を取られて、利用者への訪問スケジュールを確保できていない場合、レセプト代行サービスを利用することで請求業務にかかっていた時間を訪問時間に充てることができるようになります。

レセプト代行サービスを利用するデメリット

レセプト代行にコストがかかりすぎる

レセプト代行サービスの費用は業者によって料金体系が様々ですが、一般的には毎月数万円〜数十万円のコストがかかります。本来、社内に担当者を配置して請求業務を行ってもらうよりも多くの費用が発生し、訪問看護ステーションの利益を低下させることに繋がります。

レセプトに精通した社員が育たない

請求業務を完全に外部の業者に委託してしまうと、請求に詳しい社員が経営者を含めて誰もいない、という状態になりかねません。そのような運営をしていると、レセプト作成・請求業務に関してのノウハウが社内に蓄積されません。また、請求業務を通じて、自分の提供した訪問看護サービスとそれに対応する報酬の関係性を理解することは、職員の向上心やモチベーション維持にとても重要です。レセプト代行を利用することで人材の長期的な成長や育成の妨げとなってしまうケースもあるでしょう。

情報漏えいのリスクがある

請求業務は利用者の様々な個人情報が必要なため、利用した請求代行サービスの業者から利用者の個人情報が漏れるリスクがあります。万が一情報が漏えいしてしまった場合は、訪問看護ステーションの信用を大きく損ねてしまうことになりかねません。

レセプト代行業者側のトラブル等で請求業務がストップする可能性がある

委託していたレセプト代行業者が、システムトラブルになったり、サービスを停止してしまったり、倒産したりする可能性もゼロではありません。訪問看護は、介護保険と医療保険が主な収入となっています。レセプト代行サービスに依存しすぎて、サービスの停止等になった場合、請求するのが遅れ、それに伴い入金も遅れるため、資金繰りに困るリスクを考える必要があるでしょう。他のレセプト代行業者に乗り換えて代行を継続しようとしても、代行業者間での詳細な引き継ぎは難しいケースもあります。

レセプト代行サービス以外のレセプト請求を効率化する方法

ここからは、レセプト代行サービスを利用せずに請求業務を効率化する方法をご紹介します。

事務員を雇用する

レセプトに精通した事務員を雇用することで、請求業務を効率化することができます。社内でマニュアルを作成したり、事務員による研修の機会を設けたりすれば、内部にノウハウを蓄積することも可能です。利用者数・業務量と人件費の兼ね合いで常勤で事務員を雇用することが難しい場合は、請求業務が集中する月末月初のみ勤務してもらう非常勤採用で事務員を雇うことも検討してみましょう。

使いやすいレセプト請求ソフトを導入する

レセプト代行サービスを利用せず、経営者や看護師が請求業務を行っている事業所も多くあります。そのようなケースでは、事業所にとって使いやすい請求ソフトを検討し、自社で効率よく請求業務を行う方針が良いでしょう。

訪問看護の請求ソフトには様々な種類があります。使いやすい請求ソフトには、以下のような特徴があります。

  • 日々の訪問記録がレセプトに反映される

  • 保険証や指示書等の期限切れがアラートされる

  • 情報の入力漏れなど、返戻のリスクがアラートされる

  • インターネット請求(伝送)に対応している

  • クラウド型で、場所を選ばずどこでも請求業務ができる

  • カスタマーサポートが不明点に答えてくれる

訪問看護の請求ソフトの選び方は、下記の記事でも詳しくご紹介しています。

請求ソフトは「カイポケ訪問看護」がおすすめ!

今回ご紹介した使いやすい請求ソフトの特徴を有している請求ソフトのひとつに、「カイポケ訪問看護」があります。「カイポケ訪問看護」は医療保険と介護保険のどちらのレセプトにも対応しています。

さらに利用者への請求業務は、請求書・領収書の作成に加え、口座振替サービスと連動し、利用者からの確実な利用料回収まで効率よく行うことができます。また、「カイポケ訪問看護」は単なる請求ソフトにとどまらず、看護記録の作成ができる電子カルテをはじめ、勤怠管理、給与計算、会計、口座振替、求人広告など、40以上の豊富な経営支援機能・サービスをご提供しています。

「カイポケ訪問看護」を導入することで訪問看護ステーション全体の業務効率化を叶えることができます。レセプト代行サービスで請求業務の効率化を試みることはできますが、請求業務以外の訪問看護ステーション全体の様々な業務についても、効率化を考えている方には「カイポケ訪問看護」をおすすめします。

「カイポケ訪問看護」では、ソフトの機能や操作を試したいという方に無料体験をご提供しています。専属のサポート担当が付き、操作説明のデモンストレーションを受けることができ、また実際のレセプト業務を体験することもできますので、気になった方はこの機会にぜひお問い合わせください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。レセプト代行サービスには請求業務の時間を削減し、利用者に向き合う時間が増えるといったメリットもありますが、コストの増加や個人情報の漏えい、サービス停止のリスク等に十分に気を付けなければいけません。

レセプト代行サービスを利用する方法以外にも、請求ソフトを活用し、訪問看護ステーション内で請求業務を内製化するという方法には、効率的にレセプト業務を行うことができ、社内にノウハウが蓄積されることで長期的な人材の育成に貢献できるといったメリットがあります。それぞれのメリット・デメリットを把握し、皆様の事業所の状況に合わせて、どちらの方法で業務効率化に取り組むのかを検討しましょう。

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