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【令和6年】訪問看護の設置主体の約7割は営利法人。設置要件と開業の流れを解説

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【令和6年】訪問看護の設置主体の約7割は営利法人。設置要件と開業の流れを解説

目次

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近年、訪問看護事業は、株式会社等の営利法人が設置主体として参入するケースが多く、令和6年度の介護サービス施設・事業所調査によると、訪問看護事業所の『66.8%』の設置主体が営利法人となっています。

この記事では、訪問看護を開業するために必要となる設置要件と開業の流れについて説明していますので、ぜひ最後までお読みください。

訪問看護の設置要件とは?

訪問看護の設置要件とは、「訪問看護事業所を開設するために満たさなくてはいけない要件」を指しています。

そして、具体的な設置要件として「設置主体が法人であること」という要件が定められています。

株式会社、合同会社、NPO法人、社会福祉法人、医療法人など幅広い法人格が訪問看護ステーションの設置を認められているため、開業する際は、その中から皆様自身の状況に合った法人格を選ぶことになります。

もし、法人をすでに設立している場合には、訪問看護事業を定款の事業目的に追加することで設置要件を満たすことができます。

訪問看護の設置主体(法人の種類)は営利法人が「66.8%」

訪問看護ステーションを運営する法人(設置主体)のうち最も多い法人の種類は、営利法人の「66.8%」、次に医療法人の「18.2%」となっています。

「営利法人」とは営利を目的とする法人のことで、株式会社や合同会社などが営利法人に該当します。

つまり、近年、訪問看護事業で開業している方は「株式会社」や「合同会社」などの法人格で法人を設立して開業しているということになります。

営利法人(%) 医療法人(%) 社団・財団法人(%)
平成24年 32.6% 36.0% 12.0%
令和3年 59.2% 21.9% 6.7%
令和6年 66.8% 18.2% 5.3%

※厚生労働省:介護サービス施設・事業所調査の概況より表を作成

訪問看護の指定基準とは?

訪問看護を開業する際、都道府県知事等や地方厚生局長等から事業所の『指定』を受ける必要があります。

この『指定』には、介護保険法に基づく『訪問看護(居宅サービス事業者)』と『介護予防訪問看護(介護予防サービス事業者)』、健康保険法に基づく『訪問看護事業者』という種類があります。

ただし、訪問看護と介護予防訪問看護は一体的に指定を受けることができ、また、介護保険の指定を受けることで健康保険法の指定を受けたとみなされ事業を行うことができます。

そのため、特別な事情がない場合は、訪問看護事業所の開設のために介護保険の指定を受けることになります。

また、すでに保険医療機関として病院や診療所を運営している場合は、保険医療機関として受けた指定により、介護保険の『訪問看護』の指定を受けたとみなされる『みなし指定』があります。

そして、この指定申請を行うための条件の一つとして「設置要件(法人であること)」が求めらています。

介護保険法に基づく指定を受けるためには、『人員に関する基準』、『設備に関する基準』、『運営に関する基準』に定められている基準を満たさなくてはいけません。

訪問看護ステーションの人員に関する基準とは?

  • 保健師、看護師又は准看護師を常勤換算方法(※)にて2.5名以上配置していること

  • 上記で配置する看護職員のうち1名は常勤であること

  • 保健師又は看護師である管理者を1名配置していること(他の職務との兼務可)

  • 理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士を実情に応じた適当数配置していること (配置は必須ではないため、配置しない事業所もある)

※常勤換算方法とは、常勤職員は1名と数え、非常勤職員は勤務延べ時間数を当該事業所の常勤職員の所定労働時間で割ることで計算した人数で数えます。例えば、常勤職員の所定労働時間が週に40時間の場合、週に20時間(1日4時間週5日)の非常勤職員は、「0.5名」として数えます。

訪問看護の人員基準については、こちらの記事で詳しく解説しています。

訪問看護ステーションの設備に関する基準とは?

  • 事業の運営に必要な広さ(利用申込みの受付、相談等に対応できるスペースがある)の事務室を設けること。

  • 訪問看護の提供に必要な設備・備品を備えていること。

ただし、同一の敷地内に他の事業所や施設等がある場合は、必要な広さの専用の区画を設けることで満たします。また、設備・備品についても、他の事業所や施設等に備え付けられたものを使用することができます。

訪問看護の設備基準については、こちらの記事で詳しく解説しています。

訪問看護の運営に関する基準とは?

  • 内容及び手続きの説明及び同意

  • 提供拒否の禁止

  • サービス提供困難時の対応

  • 受給資格等の確認

  • 要介護認定の申請に係る援助

  • 心身の状況等の把握

  • 居宅介護支援事業者等との連携

  • 法定代理受領サービスの提供を受けるための援助

  • 居宅サービス計画に沿ったサービスの提供

  • 居宅サービス計画等の変更の援助

  • 身分を証する書類の携行

  • サービスの提供の記録

  • 利用料等の受領

  • 保険給付の請求のための証明書の交付

  • 指定訪問看護の基本取扱方針

  • 指定訪問看護の具体的取扱方針

  • 主治の医師との関係

  • 訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成

  • 同居家族に対する訪問看護の禁止

  • 利用者に関する市町村への通知

  • 緊急時等の対応

  • 管理者の責務

  • 運営規程

  • 勤務体制の確保等

  • 業務継続計画の策定等

  • 衛生管理等

  • 掲示

  • 秘密保持等

  • 広告

  • 居宅介護支援事業者に対する利益供与の禁止

  • 苦情処理

  • 地域との連携等

  • 事故発生時の対応

  • 虐待の防止

  • 会計の区分

  • 記録の整備

運営に関する基準では、実際に運営が始まった後に遵守すべき事項が多いですが、運営規程の整備など指定申請に必要な項目も含まれています。

訪問看護の運営基準については、こちらの記事で詳しく解説しています。

訪問看護を開業するまでの流れ

訪問看護ステーションを開業する場合、以下のような流れで申請を行い、開業することになります。

訪問看護を開業するまでの手順・流れ

①申請・問い合わせ窓口の確認・事前協議

  • 開業する都道府県・指定都市・中核市の窓口を調べる。

  • 申請について相談する。

②指定基準を満たすための準備

  • 法人設立

  • 事業所(事務室)の賃貸契約

  • 設備・備品の調達

  • スタッフの採用

  • 各種規程・マニュアル等の作成

  • 新規指定前研修の受講

③指定申請書の作成・提出

  • 指定居宅サービス事業所・指定介護予防サービス事業所指定申請書

  • 訪問看護・介護予防訪問看護事業所の指定に係る記載事項

  • 申請者の登記簿謄本又は条例等

  • 従業者の勤務体制及び勤務形態一覧表

  • 就業規則の写し、資格証の写し、雇用契約書の写し又は誓約文

  • 管理者の免許証の写し

  • 事業所の平面図、外観及び内部の様子がわかる写真

  • 運営規程(料金表含む)

  • 利用者からの苦情を処理するために講ずる措置の概要

  • 衛生管理上の処置について

  • 介護保険法第70条第2項各号の規定に該当しない旨の誓約書

  • 介護保険法第115条第2項各号の規定に該当しない旨の誓約書

  • 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書

  • 緊急時訪問看護加算・特別管理体制・ターミナルケア体制に係る届出書(加算を算定する場合)

④所轄官庁による審査・実地調査

  • 書類審査を受ける。

  • 必要に応じて実地調査が実施されるので対応する。

⑤指定通知書の到着

⑥開業

訪問看護を立ち上げるまでの流れと開業資金については、こちらの記事で詳しく解説しています。

訪問看護の指定申請における留意点

まずは法人設立の準備を進めましょう

どの都道府県・市であっても「法人であること」の条件は変わりません。

そのため、法人設立の準備は早めに進めましょう。

また、東京都を例に挙げると、東京都では指定申請を行うために、事前相談を行い、新規指定前研修を受講しなくてはいけません。

この新規指定前研修は、指定を受ける『4ヵ月前の末日』までに申込をして受講することで、指定申請書の提出等が可能になります。

開業の準備は忙しい

開業準備は、法人設立だけでなく、指定申請のために主たる事務所の不動産の賃貸契約、備品等の調達、スタッフの採用活動、各種規程・マニュアルの作成、研修の受講、申請書の作成等を行うことになります。

経営者の負担がとても大きくなりますので、「開業で困った」という場合には、ぜひ『カイポケ開業支援の無料相談』までご連絡ください。

スタッフの採用が難しい

保健師・看護師・准看護師といった医療の専門職の採用・確保は、とても難しい状況となっています。もちろん他の求人よりも条件を良くすることで応募が集まるケースもありますが、スタッフの採用にあたって、事業所の健全な経営のために収入と人件費のバランスを考えなくてはいけません。 就業規則や給与規程、働きやすい職場環境、福利厚生、求人情報の条件、求人情報を掲載する媒体の選定など、スタッフを採用するためには様々な取り組みが必要になるでしょう。

まとめ

訪問看護ステーションを開業するためには、株式会社、合同会社、社会福祉法人、医療法人、NPO法人等の『法人格』が必要であり、令和6年時点では、訪問看護全体の『66.8%』の設置主体が株式会社等の営利法人です。

法人設立から法人運営の条件まで考慮すると、株式会社等の営利法人の設立をおすすめしています。

開業準備は、法人を設立することから始まりますので、早めに準備を進めましょう。

また、法人設立だけでなく、指定申請のために主たる事務所の不動産の賃貸契約、備品等の調達、スタッフの採用活動、各種規程・マニュアルの作成、研修の受講、申請書の作成等、開業準備はとても大変です。

開業に不安を感じていたり、開業に係る業務が大変だと感じている方は、ぜひ『カイポケ訪問看護』の開業支援サービスまでご相談ください。専任のスタッフが皆様の開業をサポートさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。

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