看護知識

訪問看護の勉強に役立つアプリ・本・eラーニングをご紹介

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訪問看護の勉強に役立つアプリ・本・eラーニングをご紹介
株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。

目次

訪問看護ステーションに入職する看護師の方は、年々増加傾向にあります。病院やクリニックから訪問看護に転職する方の中には、「訪問看護について勉強したい」「就職前にどんなことを勉強したらいいの?」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで今回は、訪問看護に従事している方・これから訪問看護に転職したいとお考えの方向けに、訪問看護の勉強に役立つアプリ・本・eラーニングを一挙ご紹介します!

訪問看護師が勉強すべきこととは?おススメの勉強方法

はじめに、訪問看護に従事するうえで「学習すべき内容」と、「おススメの勉強方法」についてご紹介します。

訪問看護は、病院やクリニックと異なり、医療保険だけでなく介護保険も適用になるサービスです。また、「(主に)職員がひとりで利用者の自宅を訪問して、看護を提供する」という点から、利用者に合った適切な看護を提供するための看護知識・看護技術が必要になります。

そのため、一般的に訪問看護に従事するうえで学習すべき内容として、以下のような知識・技術等が挙げられます。

  • 訪問看護のサービス提供にかかわる保険制度(医療保険、介護保険)

  • 帳票(訪問看護計画書等の記録類)の作成方法やルール

  • 訪問看護におけるフィジカルアセスメント

  • 在宅看護、訪問看護で実践することが多い看護技術

そして、これらの内容を効率よく勉強するためには、以下のような方法をおススメします。

  1. 訪問看護ステーションに置いてある書籍を読む

  2. タブレットやスマホでアプリを利用し、スキマ時間で学習する

  3. ステーションのタブレット、PC等を活用し、eラーニングを視聴する

それでは、「本」「アプリ」「eラーニング」の3種類の勉強方法について詳しくご紹介していきます!

訪問看護の勉強におススメの【本】

ここでは、サービスを提供する際に必要な保険制度の仕組みについて学べる本や、看護知識・看護技術について学べる本をご紹介します。

訪問看護業務の手引

一冊目は、社会保険研究所が出版する『訪問看護業務の手引』です。

訪問看護の実施や、実施した訪問看護サービスの費用の請求方法など、介護報酬や診療報酬の制度、帳票作成のルールなどについて学習したい方におススメの本です。

訪問看護アイデアノート

二冊目は、照林社が出版する『訪問看護アイデアノート』です。

訪問看護を行う上で持つべき心構え、フィジカルアセスメント、栄養管理、排泄管理、薬剤管理、医療的ケアなど、在宅看護における基本的な手技やアセスメント方法について説明されています。

訪問看護におけるコツやポイントを、訪問看護のエキスパートである認定看護師がわかりやすく解説しているので、「訪問看護ステーションに転職したばかりで、どのようにケアを行ったらいいかわからない」「実際に看護を提供するイメージを学びたい」と思っている方におススメです。

がん疼痛緩和の薬がわかる本

三冊目は、医学書院が出版する『がん疼痛緩和の薬がわかる本』です。

麻薬性鎮痛薬を用いた場合のがん性疼痛緩和についてわかりやすく書かれており、痛みの評価、オピオイドの作用、副作用について勉強することができます。

疼痛管理に使う薬の作用やがん性疼痛のメカニズムなどが記載されているので、「痛みの原因や程度をアセスメントし、適切な看護を提供したい」と考えている方におススメです。

訪問看護の勉強におススメの【アプリ】

ここでは、訪問看護の勉強におすすめのアプリを4つご紹介していきます。

エキスパートナース

一つ目のアプリは、『エキスパートナース』です!

現役看護師が知りたい最新の看護知識や医療の知識が載った月刊誌を購入でき、電子書籍としてアプリ上で読めます。

自分が調べたい内容をキーワード検索すると情報が載ったページに遷移することができる機能や、目次から読みたい箇所を探すことができる機能などがついているので、知りたい情報をすぐに学べます。

OHAT~お口の記録~

二つ目のアプリは、『OHAT~お口の記録~』です!

OHATとは、(Oral Health Assessment Tool)の略で、「多職種連携オーラルマネジメントシステム」と呼ばれる、口腔アセスメントの重要な指標です。

元々はオーストラリア発祥のアセスメントツールですが、東京医科歯科大学 地域・福祉口腔機能管理学教授・松尾浩一郎先生をはじめとする先生方(※)が「OHAT-J」として日本で利用できるよう、アセスメントシートを作成しました。

※東京医科歯科大学大学院 地域・福祉口腔機能管理学分野HP
http://www.ohcw-tmd.com/research/ohat.html

看護師や介護士などが客観的に口腔内のアセスメントが可能になるもので、この口腔内の評価がアプリ上で実施できるようになっています。利用者宅で口腔内アセスメントを実施する方におススメです。

※調査時点では、対応するOSがiOSとなっていました。

Eナビストーマ

三つ目のアプリは、『Eナビストーマ』です!

このアプリでは、ストーマの交換方法が動画で視聴できます。利用者のストーマケアを行う前に、実際にどのように交換するか手技を学びたい方におススメです。

※調査時点では、対応するOSがiOSとなっていました。

褥瘡ナビ

四つ目のアプリは、『褥瘡ナビ』です!

褥瘡アセスメントの指標である「DESIGN-R2020」をもとに、褥瘡評価ができる機能がついており、褥瘡の評価項目を点数化できる機能がついています。

利用者宅で褥瘡の評価を行う前に、各項目の評価方法を学習したい方におススメです。

※調査時点では、対応するOSがiOSとなっていました。

訪問看護の業務に役立つアプリ

訪問看護の勉強に役立つアプリをご紹介してきましたが、このほかにも訪問看護の業務(実務)に役立つアプリはたくさんあります。訪問看護に役立つアプリについて詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。

訪問看護の勉強におススメの【eラーニング】

最後に、訪問看護の勉強におすすめのeラーニングとして2つご紹介します。

日本訪問看護財団の訪問看護eラーニング

一つ目は、日本訪問看護財団の『訪問看護eラーニング』です。

『訪問看護eラーニング』では、訪問看護における以下のような基礎知識を学ぶことができます。

  • 訪問看護の概論

  • 在宅ケアシステム論

  • リスクマネジメント論

  • 訪問看護対象論

  • 訪問看護展開論

  • 訪問看護技術論(医療処置別の知識・技術/対象別の知識・技術)

※2023年7月時点のカリキュラムを掲載。カリキュラムは年度によって変更となる場合があります。

学習時間は、合計で30時間程度。受講料は個人申し込みの場合16,500円、都道府県看護協会経由の場合は14,300円です。訪問看護をとりまく制度の概要や、基礎知識をもとに必要な看護技術について学習したいと考えている方におススメです。

全国訪問看護事業協会の研修会

二つ目は、全国訪問看護事業協会の研修会です。

訪問看護にこれから従事する方向けや、訪問看護ステーションの管理者向け研修など、さまざまな研修が実施されています。訪問看護領域の知識や技術を向上したいと考えている方におススメです。

まとめ

訪問看護ステーションにかかわる看護師が勉強すべき内容とおススメの勉強方法をご紹介しました。ご自身が学習したい内容と生活等に合わせた学習方法を見つけ、日々の学習にお役立ていただけたら幸いです。

『カイポケ訪問看護』では、訪問看護ステーションの経営者、管理者、看護職の方に向けた様々なオンラインセミナーをご用意しています。セミナーの開催情報については、随時こちらのページにて公開していますので、ぜひご活用ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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