訪問看護のオンライン請求・資格確認は令和6年6月開始、設備導入には補助金も
更新日:
この記事は2023年11月時点の情報をもとに執筆しています
株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部
看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。
目次
医療保険の訪問看護の請求の電子化(オンライン請求)ならびにオンライン資格確認は、令和6年6月から施行されることが決まりました。義務化は同年秋の予定であることが厚生労働省から示されています。
これに併せて、補助金をはじめとしたさまざまな導入支援策も打ち出されています。
現時点で明らかになっていることをまとめました。
オンライン請求・資格確認は令和6年6月施行予定
医療保険の訪問看護について、オンライン請求ならびにオンライン資格確認は令和6年6月に実施されることが決まりました。なお、オンライン請求は令和6年7月に実施する請求作業から対象となります。(個別改定項目について:総1-1|第559回中央社会保険医療協議会総会)
保険証とマイナンバーカードの一体化が行われるタイミングに合わせ、原則義務化は同年の秋に実施されます。
オンライン資格確認については、現場負担を軽減するため、2回目以降の訪問時の本人確認は訪問看護ステーションでの再照会が可能となることも明確化されます。
経過措置は義務化から半年程度に
オンライン請求・オンライン資格確認ともに、やむを得ない事情がある場合には、期限付きの経過措置が設けられることも決まっています。
「やむを得ない事情」については、オンライン請求とオンライン資格確認それぞれに定められており、以下の画像の内容がそれぞれの説明になります。
ただし、経過措置の適用を受けるには、事前の手続きが必要です。
オンライン請求・資格確認の概要や手続きの進め方について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
オンライン資格確認等の導入推進に向け、補助金の支給も
訪問看護ステーションへのオンライン請求・オンライン資格確認の開始に当たっては、42.9万円を上限に実費の補助も行われます。
この財政支援には、医療におけるICT化を支援する「医療情報化支援基金」が用いられる予定です。
実費補助の対象は以下が想定されています。
マイナンバーカードの読取・資格確認等のためのモバイル端末等の導入
ネットワーク環境の整備
レセプトコンピュータ、電子カルテシステム等の既存システムの改修
事業者への情報提供・手続きの場としてポータルサイトが開設
厚生労働省は、訪問看護のオンライン請求・オンライン資格確認にかかわる情報や、必要となる手続きの案内を行うため「医療機関等向け総合ポータルサイト」を開設しました。
具体的には制度の利用申請・電子証明の手続きや、補助金申請に関わる案内などが発信される(※)ようです。
※利用申請や電子証明書の発行申請は来年1月予定
また、来年2月以降には、ポータルサイト上でオンライン請求・オンライン資格確認の運用にかかわる接続テストが行えるようになる予定です。
必要な機能がオールインワン