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訪問看護の給与計算ミスを減らして効率化するための方法とは?【社労士監修】

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訪問看護の給与計算ミスを減らして効率化するための方法とは?【社労士監修】
トリプルグッドグループ トリプルグッド社会保険労務士法人

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トリプルグッド社会保険労務士法人は、トリプルグッドグループのメンバーファームとして、トリプルグッド税理士法人、トリプルグッド司法書士法人、トリプルグッド行政書士法人、トリプルグッド法律事務所、トリプルグッドウェルスマネジメント株式会社、トリプルグッド株式会社など、様々な専門家が連携しワンストップでのサービスを提供。訪問看護・介護事業者の支援に力をいれている。

目次

訪問看護ステーションの皆様は、「給与計算のミスを減らすためにはどうしたらいいの?」や「給与計算の業務を効率化するためにはどうすればいいの?」など、毎月の給与計算の業務に負担を感じているのではないでしょうか?

この記事では、訪問看護ステーションの経営者・管理者の皆様に向けて、給与計算の方法やよくあるミス、効率化の方法などについて解説していきます。

給与の計算から支給まで流れ

訪問看護ステーションにおける給与を計算して支給するまでの業務の流れを確認しましょう。

【給与計算から支給までの流れ】

  1. 給与の支給・控除に影響する情報を確認する。

  2. 労働時間を集計する。

  3. 給与の支給額を計算する。

  4. 給与の控除額を計算する。

  5. 差引支給額(手取り額)を計算する。

  6. 給与明細を印刷して渡す。

  7. 給与を振り込む

それでは、一つひとつのステップについて、詳しく見ていきましょう。

ステップ①給与の支給・控除に影響する情報を確認する

給与の支給・控除に影響する情報の変更等を確認します。

  • 最低賃金

  • 基本給の昇給

  • 手当の支給・不支給

  • 勤務形態

  • 税・社会保険料等の率・金額

  • 扶養親族の人数

  • 住所・通勤経路

ステップ②労働時間を集計する

次に、職員の労働日数・労働時間を集計します。

時間外労働や深夜労働、休日労働、遅刻、欠勤、振替休日など、ルールに則り適切に賃金を計算するための情報を集計します。

ステップ③給与の支給額を計算する

以下の項目を計算し、総支給額を算出します。

  • 基本給

  • 時間外労働や夜間・休日の労働に対する割増賃金

  • 通勤手当やオンコール手当などの各種手当

割増賃金の種類と割増率は以下のようになっています。

割増賃金の種類 支払う条件 割増率
時間外

(時間外手当・残業手当)

法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えたとき 25%以上
時間外労働が限度時間(1カ月45時間、1年360時間等)を越えたとき 25%以上
時間外労働が1カ月60時間を超えたとき 50%以上
休日

(休日手当)

法定休日(週1日)に勤務させたとき 35%以上
深夜

(深夜手当)

22時から5時までの間に勤務させたとき 25%以上

東京労働局 しっかりマスター割増賃金編を参考に表を作成)

ステップ④給与の控除額を計算する

以下の項目を計算し、給与の控除額を算出します。

  • 健康保険料

  • 厚生年金保険料

  • 介護保険料

  • 雇用保険料

  • 所得税

  • 住民税

また、上記の法定控除以外にも以下のような控除の項目が設けられていることがあります。法定の項目以外のものを給与から控除する際には、労使協定の締結が必要になりますので、注意が必要です。

  • 財形貯蓄

  • 持株会拠出金

  • 労働組合費

  • 社宅・寮費

ステップ⑤差引支給額(手取り額)を計算する

総支給額から控除額を差し引いて、差引支給額(手取り額)を計算します。

ステップ⑥給与明細を印刷して渡す

所得税法第231条には、給与を支払う者は給与の支払いを受ける者に、支払明細書を交付しなければならないと規定されています。

そのため、給与を支払う際は、全ての従業員に給与明細を印刷して渡す必要があります。

ただし、給与の支払いを受ける従業員の承諾を得れば、電子メールでのデータ交付やweb閲覧などの電磁的方法で提供することも可能です。

ステップ⑦給与を振り込む

給与を支払う方法については、労働基準法で以下のようなルールが定められています。

  1. 通貨払いの原則

  2. 直接払いの原則

  3. 全額払いの原則

  4. 毎月1回以上定期払いの原則

通貨払いの原則

賃金は現金で支払わなければならず、会社の商品などの現物で払うことはできません。

ただし、労働者の同意を得た場合は、銀行振込み等の方法によることができます。

直接払いの原則

賃金は労働者本人に支払わなければなりません。

全額払いの原則

賃金は全額支払わなければならず、「積立金」などの名目で、強制的に賃金の一部を天引きして支払うことは禁止されています。

毎月1回以上定期払いの原則

賃金は、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければいけません。

そのため、支払日を「毎月第1月曜日」や「毎月第4金曜日」などの変動する期日に設定することもできません。

訪問看護の給与計算で起こりやすいミスとは?

訪問看護ステーションで給与計算をする際に起こりやすいミスには、

  • 社会保険料の計算ミス

  • 時間外手当の考え方の違いによる計算ミス

  • 勤務時間や有給申請の転記ミス

といったものが考えられます。

社会保険料の計算ミス

社会保険料(健康保険料、厚生年金保険料、介護保険料、雇用保険料)は、変更、加入・脱退などの情報の入力ミス等による計算ミスが発生する可能性があります。

  • 労働時間や雇用形態の変更

  • 標準報酬月額の変更

  • 年齢による加入・脱退

時間外手当の計算ミス

時間外手当の計算ミスは、オンコール対応等を行っている事業所で緊急時の訪問を行った場合(時間外労働、早朝・夜間・深夜など)、休日労働をした場合、振替休日を取得した場合などに発生しやすいようです。

  • 利用者宅から直帰の場合の終業時刻

  • 緊急時の訪問の始業・終業時刻

  • 休日に労働した場合、振替休日を取得した場合

  • 長時間の時間外労働があった場合

※労働基準法の改正に伴い、2023年4月1日から中小企業の月60時間超の時間外労働に対する割増賃金率が50%に引き上げられています。

中小企業における月60時間超の残業割増賃金率
2023年3月31日まで 25%
2023年4月1日から 50%

勤務時間や有給申請の転記ミス

勤怠打刻をタイムカードで行っていたり、有給休暇の申請を届出用紙(紙媒体)で行ったりしている場合、勤怠記録から労働時間・休暇取得情報を転記する際、ミスが発生してしまう可能性があります。

訪問看護の給与計算ミスを減らして効率化するための方法とは?

訪問看護の給与計算で発生し得るミスを減らし、効率化をするためには、『シフト管理、勤怠管理から給与計算・振込データ作成まで一気通貫しているソフト』を導入すると良いでしょう。

特に給与計算のベースになるのは、労働時間等の勤怠情報なので、シフト管理や勤怠データと連動して労働時間を計算できると、転記作業の負担や転記ミスが減り、業務を効率化することができるでしょう。

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まとめ

ここまで、訪問看護ステーションにおける給与計算でよくあるミスとそれらのミスを減らして業務を効率化する方法などについてご紹介してきました。

今お使いの給与計算ソフトが勤怠情報と連動していないようでしたら、ミスを減らし、業務を効率化するためにも、勤怠管理・シフト管理機能と連動する給与計算ソフトの導入を検討してはいかがでしょうか。

ここでご紹介した内容が、ステーション運営の効率化につながれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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