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訪問看護でオンコール代行サービスを利用する際の注意点とは?オンコールの負担を軽減する方法を紹介!

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訪問看護でオンコール代行サービスを利用する際の注意点とは?オンコールの負担を軽減する方法を紹介!
株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。

目次

訪問看護のオンコールとは、訪問予定日以外の夜間などに利用者や家族から受ける緊急の電話相談に対応するために看護師が待機することです。

訪問看護の運営上、オンコールの体制をとることで緊急時訪問看護加算や24時間対応体制加算が算定できるため、オンコールを受ける体制を作りたいとお考えの経営者・管理者の方は多いのではないでしょうか?

一方で、看護師にとってオンコールを担当することは、夜間の連絡に対応できるように準備をしなければいけないため、負担に感じる職員も少なくありません。

そこで今回は、訪問看護でオンコール代行サービスを利用する際の注意点と、オンコールの負担を軽減する方法をご紹介します。

オンコール代行サービスとは?

オンコール代行サービスとは、オンコール代行のスタッフ(看護師等)が、夜間や休日、緊急時の電話相談の一次受けをしてくれるサービスです。介護施設や老人ホーム、医療機関、訪問看護ステーションなどで、自社のスタッフだけではオンコール対応が難しい場合に利用されているサービスとなっています。

一般的なオンコール代行サービスで対応する業務は、電話相談に対する一次受け(応対、状況の確認、契約企業への情報伝達など)にとどまるため、処置等の緊急時の対応が必要な場合については、自訪問看護ステーションで対応することになるサービスが多いようです。

訪問看護でオンコール代行サービスを利用する際の注意点

オンコール代行サービスを利用することで、看護師のオンコール業務に対する負担を軽減することができるので、導入を検討している方も多いかと思いますが、訪問看護でオンコール代行サービスを利用するにあたっては以下の2点に注意しましょう。

緊急時訪問看護加算の24時間連絡体制では「オンコール代行」は認められていない

現状では、緊急時訪問看護加算の算定要件である24時間連絡体制を構築するにあたり、オンコール代行は認められていません。

介護保険Q&Aにて以下のように示されています。

平成15年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.2)平成15年5月30日
Q.
緊急時訪問看護加算における24時間連絡体制の具体的な内容について
A.
当該訪問看護ステーション以外の施設又は従事者を経由するような連絡体制に係る連絡相談体制及び訪問看護ステーション以外の者が所有する電話を連絡先とすることは認められない。

(引用:介護サービス関係 Q&A集,p44|厚生労働省

サービス内容を詳細に把握し、導入するメリットを明確にする

オンコール代行サービスは、運営会社によってサービスの内容が異なります。

ですから以下のような点をしっかりと把握しましょう。

  • 代行サービスの対応時間(24時間365日なのか)

  • 担当者の資格保有状況(医療系の有資格者なのか)

  • 対応しているツール(ビデオ通話に対応しているのか)

  • 連絡を受付後の情報共有の方法

このような点と合わせて、自社に導入することでどのような効果が得られるのか、具体的に料金がどれくらいかかるのかなどを把握し、導入の検討をしましょう。

看護師のオンコール業務の身体的・精神的負担を軽減するための方法

2016年に発表された研究によると、訪問看護師の81.3%がオンコールを担当することが精神的に負担を感じており、69.4%が身体的に負担を感じているという結果が出ています。
(参考:訪問看護師の夜間オンコール業務と負担感および睡眠への影響|J-Stage

ステーションに従事する看護師の健康を保つためには、オンコール代行以外にも対策を検討しましょう。

ここからは、オンコール業務を行う看護師の身体的・精神的負担を軽減するための方法を4つご紹介します。

①オンコール業務のマニュアルを整備する

オンコール業務のマニュアルを整備しましょう!

電話連絡があった際にどのような対応をすべきか、一人で判断することを負担に感じる看護師もいます。そこで、オンコール時の対応方法について基本的なルールや、緊急時の対応等について定めたマニュアルを作成し、職員に共有することで、オンコール当番になる看護師の精神的な負担の軽減につながります。

オンコール業務のマニュアルに記載すべき内容例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 利用者情報のうち確認すべき項目

  • 電話を受けた際に判断すべきこと(緊急性)

  • 移動手段

  • 訪問時に持っていく物品リスト

  • サポート体制(迷ったら管理者に連絡する等のフロー)

②緊急時の訪問で直行直帰ができる体制を整える

緊急時の訪問で看護師が直行直帰できる体制を整えましょう!

緊急の連絡を受け、訪問が必要となった場合に、カルテの情報や必要な物品を取りに訪問看護ステーションに一度立ち寄ってから利用者宅へ向かわなければいけない環境では、看護師のオンコールの身体的負担が非常に大きくなります。そこで、緊急訪問を行う時に看護師の自宅と利用者宅との直行直帰を実現するためのシステム導入を検討しましょう。

緊急時の訪問で看護師が直行直帰できる体制を構築するためには、以下のようなシステムや体制が必要となります。

  • クラウド型カルテの導入(場所を問わず利用者情報が閲覧できる)

  • クラウド型勤怠システムの導入(場所を問わず時間外勤務が入力できる)

  • モバイル端末(スマートフォン、タブレット)の導入(場所を問わず連絡が取れる、情報が閲覧できる)

  • オンコールに必要な物品の持ち帰り(緊急訪問が必要に直行できる)

③オンコール手当の金額を増やす

オンコール手当の増額を検討しましょう!

負担の大きいオンコール業務を担っている看護師にねぎらいの気持ちを込めて手当を適切な金額に設定することで、負担感の軽減につながるでしょう。

適切な金額を調べるためには、他の訪問看護ステーションの求人情報等を確認し、手当の相場がいくらくらいなのかを調査すると良いでしょう。

④休暇取得を促進する

オンコール業務の疲れが回復できるよう、休暇取得を促進しましょう。

オンコール当番の日はいつ連絡が来るのかわからず、オンコールの当番日とそうでない日を比べると、睡眠の状況が悪いという結果も明らかになっています。
(参考:訪問看護師の夜間オンコール業務と負担感および睡眠への影響|J-Stage

オンコール後に通常の勤務が続くと、十分な休息が取れていないことから体調を崩したり、ミスを起こしてしまったりすることがあります。そこで、オンコール当番がある看護師には訪問スケジュールの調整等を行い、休みが取れるように配慮しましょう。

まとめ

オンコール代行サービスの概要や訪問看護でオンコール代行を利用する場合の注意点、オンコール代行以外に看護師の負担を軽減する方法について解説しました。24時間連絡体制を取得する場合にオンコール代行は利用できないため、オンコールの業務負担を軽減できる方法を実践していきましょう。

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