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訪問看護における業務継続計画未策定減算とは?【2024年度改定対応】【介護保険】

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この記事は2024年度介護報酬改定時の情報をもとに執筆しています

訪問看護における業務継続計画未策定減算とは?【2024年度改定対応】【介護保険】
とあるコメディカル トコル

とあるコメディカル トコル

理学療法士として病院、訪問看護ステーションで勤務した経験を活かし、訪問看護計画書や報告書等の帳票記載例を多数掲載する「とあるコメディカル」を運営。訪問看護の帳票記載例をまとめた冊子は累計販売2,500冊を突破している。

目次

ここでは、2024年度(令和6年度)介護報酬改定で新設された「業務継続計画未策定減算」についてご紹介しています。

業務継続計画未策定減算とは、感染症や災害の発生時に継続的にサービス提供できる体制を構築する観点から、業務継続計画が未策定の場合に適用される減算のことです。

ただし、訪問看護については経過措置が設定され、2025年(令和7年)3月31日までの間は減算は適用されません。

訪問看護ステーションを運営する中で、報酬改定で新設された加算・減算の内容を把握して、適切な介護保険請求を行うことは重要です。しっかりとチェックしておきましょう。

【介護保険】業務継続計画未策定減算とは

業務継続計画(BCP:Business Continuity Plan)は、感染症や災害が発生した場合でも、事業の継続・迅速な復旧を図るために必要な手順や体制をまとめた計画です。

今回新設された「業務継続計画未策定減算」は、「感染症または災害のいずれか、もしくは両方の業務継続計画が未策定の場合」かつ「策定した計画に基づく必要な措置が講じられていない場合」に、利用者全員について所定単位数が1%減算されます。

感染症や災害はいつ発生するか分からないため、万が一に備えて計画を策定し、実際に運用できる体制を整備しておくことが重要とされています。

(参考:「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(令和6年3月15日)」の送付について p.99|厚生労働省

対象サービスおよび単位数

減算率は1%(所定単位数の1/100)です。

この減算は利用者全員に対するものであり、例えば、1回あたり500単位の場合であれば、5単位分が減算されることとなります(※実際の請求では1単位未満は四捨五入などの調整が入ります。)

対象サービス 単位数
訪問看護 所定単位数の-1/100

(参考:令和6年度介護報酬改定の主な事項についてp.19|厚生労働省

減算の適用要件

以下に該当する場合に減算となります。

「感染症もしくは災害のいずれか、または両方の業務継続計画が未策定の場合」かつ「当該業務継続計画に従い必要な措置が講じられていない場合」

留意点

業務継続計画未策定減算は、行政機関が運営指導等で不適切な取り扱いを発見した時点ではなく、「基準を満たさない事実が生じた時点」まで遡及して減算を適用することとなります。不備のあった期間分の減算を受けることになるため、早めに計画策定と実施体制を整備しておく必要があります。

参考:「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(令和6年3月15日)」の送付についてp.101|厚生労働省)

【介護予防】業務継続計画未策定減算とは

対象サービスおよび単位数

対象サービス 単位数
介護予防訪問看護 所定単位数の-1/100

減算の適用要件

上記、介護保険の業務継続計画未策定減算の適用要件と同じ

留意点

上記、介護保険の業務継続計画未策定減算の留意点と同じ

業務継続計画未策定減算はいつから?

業務継続計画未策定減算は、2025年4月1日より適用されました。

(参考:「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(令和6年3月15日)」の送付についてp.100|厚生労働省) 

業務継続計画未策定減算のQ&A

厚生労働省が公表しているQ&Aを参考に、業務継続計画未策定減算に関するよくある質問とその回答を整理します。

「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(令和6年3月15日)」の送付について問164 p.99|厚生労働省
Q.
業務継続計画未策定減算は、どのような場合に適用されるのですか?
A.
感染症もしくは災害のいずれか、または両方の業務継続計画が未策定である場合と、策定した計画に沿った必要な措置が取られていない場合に適用されます。なお、令和3年度介護報酬改定において業務継続計画の策定と同様に義務付けられた、業務継続計画の周知、研修、訓練及び定期的な業務継続計画の見直しの実施の有無は、業務継続計画未策定減算の適用要件ではありません。
令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)(令和6年3月15日)」の送付について 問166 p.100|厚生労働省
Q.
行政機関による運営指導等で業務継続計画の未策定など不適切な運営が確認された場合、「事実が生じた時点」まで遡及して当該減算を適用されるのですか?
A.
業務継続計画未策定減算については、行政機関が運営指導等で不適切な取り扱いを発見した時点ではなく、「基準を満たさない事実が生じた時点」まで遡及して減算を適用することとなります。

例えば、通所介護事業所が、令和7年10月の運営指導等において、業務継続計画の未策定が判明した場合(かつ、感染症の予防及びまん延の防止のための指針及び非常災害に関する具体的計画の策定を行っていない場合)、令和7年10月からではなく、令和6年4月から減算の対象となります。また、訪問介護事業所が、令和7年10月の運営指導等において、業務継続計画の未策定が判明した場合、令和7年4月から減算の対象となります。

まとめ

2024年度介護報酬改定で新設された「業務継続計画未策定減算」について解説しました。

この記事は、作成時点の最新資料・情報を基に作成しています。具体的な解釈や申請等については、その都度、最新情報をご確認いただき、自治体等へ申請・お問い合わせいただきますようお願い致します。

今回、ご紹介したような2024年度介護報酬・診療報酬改定の内容をまとめて解説している資料のご用意があります。ぜひ保存用としてダウンロードください。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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