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訪問看護の収支差率は前年比1.3%減の5.8%(令和5年度介護事業経営実態調査)

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この記事は2023年11月時点の情報をもとに執筆しています

訪問看護の収支差率は前年比1.3%減の5.8%(令和5年度介護事業経営実態調査)
株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

株式会社エス・エム・エス カイポケ訪問看護マガジン編集部

看護師や介護事業所の運営経験者、訪問看護の請求ソフトや電子カルテの導入支援経験者など、医療や介護、訪問看護の現場理解が深いメンバーが在籍。訪問看護ステーションの開業、経営、日々の看護業務に役立つ情報を発信します。

目次

2023年11月10日に開かれた「第38回社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会」で、「介護事業経営実態調査」の結果が厚生労働省から示されました。

この調査結果は、来年度の介護報酬改定に影響を与える重要な前提情報となるため、チェックしておく必要があります。

そこで今回は、報酬改定のポイントとなる①収支差率、②訪問回数と訪問1回あたりの収入、③収入における人件費率について見ていきましょう。

収支差率は5.8%(前年比1.3%減)で事業収支は悪化

令和5年度の実態調査によると、訪問看護の令和4年度決算における収支差率は5.8%(※)で前年度と比べ1.3%減となっていました。
※法人税等差引後の数値

全介護サービスの収支差率(税引後)が2.6%で、前年度比較で増減なしだったことから、訪問看護は他の介護サービスと比較しても事業収支が悪化しています。

以下が令和5年度訪問看護の収支額、収支等の内訳と、令和4年度概況調査との比較内容です。

令和5年度介護事業経営実態調査結果(案)
画像引用:【資料2】令和5年度介護事業経営実態調査結果(案),p6|厚生労働省

収支差率の減少となった背景を探るため、「延べ訪問回数」、「訪問1回あたりの収入」、そして「人件費の変化」について見ていきましょう。

延べ訪問回数は減少、訪問1回あたりの収入は増加

令和4年度決算では、延べ訪問回数は362.3回/月でした。これは前年度の375.5回/月と比較すると、延べ訪問回数が13.2回減少しています。

一方で訪問1回あたりの収入は8,490円(※)と、前年度の8,041円と比較し増加しています。
※新型コロナウイルス感染症関連の補助金収入、物価高騰対策関連の補助金収入を含む

令和5年度介護事業経営実態調査結果(案)
画像引用:【資料2】令和5年度介護事業経営実態調査結果(案),p6|厚生労働省

上記画像に誤りがあり、2023年11月22日に差し替えています。

収入における人件費率の増加

訪問看護は令和4年度決算で収入に対する給与費の割合が74.6%で、令和3年度と比較し0.7%増加しており、訪問看護の収入における人件費率が増加していることが分かります。

なお、各介護サービスの収支差率及び給与費割合は以下になります。

令和5年度介護事業経営実態調査結果の概要(案)
画像引用:【資料1】令和5年度介護事業経営実態調査結果の概要(案),p2|厚生労働省

*資料はこちら(【資料1】令和5年度介護事業経営実態調査結果の概要(案)【資料2】令和5年度介護事業経営実態調査結果(案)

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